先日スマートフォン関係の情報をお伝えしたところ、それに対する関心の高さが伺えたので同じ様な分野の話題を取り上げたいと思います。

 2011年4月に大阪南港で開催されたバリアフリー展に、わが社から代表を含め三名が行ってきました。
 代表が注目していたのが、『魔法のプロジェクト』。
 東京大学先端科学技術研究センターとソフトバンクグループが、携帯電話・スマートフォン等の情報端末の活用で障害を持つ子どもたちの生活や学習支援に役立つことを目指し2009年6月から取り組んでいるのが『魔法のプロジェクト』です。
 『魔法のプロジェクト』は「魔法のポケット」と「魔法のふでばこ」のふたつがあります。
 「魔法のポケット」とは携帯電話を使い障がいのある子どもの自立を支援する研究や啓発活動を共同で行うプロジェクトです。
 「魔法のふでばこ」とはiPadを使ったそれです。

 一応『魔法のプロジェクト』のホームページがありますので、コンテンツはまだそんなにありませんがプロジェクトの詳細がご覧になれます。
 現在はまだ研究中ということで、どのような成果が出ているのかは分かりません。が、その目指すところを説明したものがホームページからダウンロードできます。
 バリアフリー展では資料として配られていたもので、内容を見ると
 ・どのような障がい、どんな困り感に対して何をしようとしているのか
 ・「魔法」の意味するところとは
 などが具体的に書かれています。

 印象的だなと思ったのは、携帯のプロジェクトの資料がカラー印刷されていてiPadのものがモノクロなのに、中を見ると後者の方がほんわかした雰囲気で「魔法」っぽい雰囲気が感じられたことです。
 (注※あくまで個人的な感想です)

 プロジェクトでは情報端末が万能ではないことを前提としながら、できないことを訓練してできるようにするよりは、もっと別の方法で目的に近づけるかもしれないとして、その一助となるものにそれを位置づけています。
 例えば、黒板に書いたものを上手くノートに書き写せない子供がいるとします。なぜ書き写せないかと言えば、上手く鉛筆を握ることができないから。そこで鉛筆を握る練習をさせるのではなく、黒板の写真を撮って保存しておくのはどうだろうか?と提案するのです。
 携帯電話にもiPadにもカメラがついているのですから。
 目的は「黒板の内容を後で見られるようにしておくこと」です。
 そこにたどり着くアプローチを増やすものとして、情報端末を使うのです。

 個人個人の生活の中での目標や目的は様々なので、どんなアプローチを選ぶか、またアプローチをするかしないかさえ個人が選ぶことができなくてはならないと思います。
 選ぶのであれば、選択肢は多いに越したことはありません。
 それは、障がいがあってもなくても同じことと思います。

 iPadに似たタブレットPCやスマートフォンは今後もどんどん出て改良が進むと思いますので、注目していきたいと思います。


 『魔法のプロジェクト』のホームページ
 →こちらのリンクです


 バリアフリー展で『魔法のプロジェクト』の紹介を行った東京大学の岡耕平氏のブログがあります。
 →こちらのリンクです



:Written by Imaoka













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