居宅系障がい福祉サービスの中の一つに「行動援護」というサービスがあります。


これは主に「強度行動障害」と呼ばれる状態になりやすい利用者さんの外出などのサポートを行うサービスです。


「強度行動障害」というのは、何らかの神経系の疾患により(その多くが先天的なものです)「極度のこだわり」や「感覚過敏」、「パニック」などが引き金になって引き起こされる状態のことで、「大声をあげる」とか「物を投げる」、「突然走り出す」、「他害や自傷」、「延々と同じ動作を繰り返す」などの行動を伴ったりします。


なので、支援者は利用者さんの状態をよく見て「こだわり」や「感覚過敏」、「パニック」などが誘発されないよう工夫しながら支援にあたらなければなりません。


でも、これがなかなか難しいのです。


下の写真は、行動援護で、ある利用者さんを買い物にお連れした時の一場面です。










ダイソーでおもちゃ買ってます。






ちなみに利用者さんは「ノイズキャンセラー」を耳につけてしゃがんでいる男の子です(立っているおじさんではありません。このおじさんはヘルパーさんです)。


彼は自分の好きなおもちゃを買って(ついでに自販機で好きなジュースも買って)満足げに帰途につきます。


しかしこの後、帰り道の途中で彼は動かなくなります。彼特有の「こだわり行動」を延々と続けるため、歩行が遅々として進まないのです。


スムーズに歩けば20分もかからない道のりが1時間くらいかかってしまいます。


こうなったら支援者にできることは一つしかありません。






「ひたすら待つ」です。






急かしても意味はありません。


ましてや強引に引っ張るなどしたら逆効果です。


なので、支援者に求められることは「起きてしまった強度行動障害の状態をどうするか?」ではなく、「いかにして強度行動障害の状態が起こらないようにするか?」なのです。


これはなかなか難しいことです。


でも、支援者の知識や経験、そして知恵や創意工夫が試される絶好のチャンスとも言えます。


とはいえ支援者によってはどうしても苦手意識を持ってしまう場合もあるでしょうけれど・・・。


私自身はこういう支援が結構好きです。

(H)