現在3週間後のファーマシーテクニシャンの資格試験に向けて追い込み期間に入っています。
アメリカのファーマシーテクニシャンについての記事はこちら
日本にも必要?!ファーマシーテクニシャンについて
今日は「ファーマシーテクニシャンへの道のり 勉強編」と題して、資格を取るために受験生がどんな教材でどんな勉強をしているかを紹介します。
ファーマシーテクニシャンを目指している日本人の方(いるかな笑)、日本にファーマシーテクニシャン制度の導入を検討している方への参考になればと思います。
勉強していて思うのが、アメリカのファーマシーテクニシャンの知識があれば、日本の病院薬剤師、薬局薬剤師の仕事の半分、医療事務の仕事はとって変わるなということです。(盛っていません)
受験方法はいくつかあるのですが、今回は日本生まれ日本育ちの私の例で紹介します。
まずファーマシーテクニシャンになるためには
- PTCB(Pharmacy Technician Certification Board)というテクニシャンの資格を付与する機関が行うPTCE(Pharmacy Technician Certification Board Examination)の合格
- 120時間のexternship(WalgreensやCVSなどのアメリカの大手薬局)での実習
が必須になります。
PTCEはパソコンで受ける4択式のテストで90問を110分で回答し、67%以上の正答率で合格です。
試験内容
全部で9つのセクションに分かれています。(%は試験に出る割合)
- Pharmacology of technicians (13.75%)
- Pharmacy low and Regulations (12.5%)
- Sterile and Non-sterile compounding (8.75%)
- Medication safety (12.5%)
- Pharmacy quality assurance (7.5%)
- Medication order Entry and fill process (17.5%)
- Pharmacy inventory management (8.75%)
- Pharmacy billing and reimbursement (8.75%)
- Pharmacy information system usage and application(10.00%)
それぞれの内容を簡単に説明すると、
薬理
いわゆる薬理ですが、日本の薬剤師国家試験ほど深堀りされません。「クラリスロマイシンは何系の抗生剤か」とか「カリウム保持性の利尿薬はどれか」という程度。私が辛いのは医薬品の商品名が日本とアメリカで違うこと。たとえば、抗生剤のクラリスロマイシンは日本ではクラリスですが、アメリカではBiaxin、睡眠薬のゾルピデムは日本ではマイスリーですがアメリカはAmbien。全然違う。。泣 全て覚えるのは不可能なので過去問に出ているものだけ頭に叩き込んでいます。
薬事法
これも当たり前だけど日本とアメリカでは全然違う。日本の厚生労働省に当たるものがFDA、日本薬局方に当たるものがUSPなど似ているものもありますが、とにかくアメリカは取り締まる機関が多すぎる。ざっと書いても、CMS,DEA,TJC,NABP,BOP,USPなどなど。初めは何の頭文字か検討もつかなくて気が狂いそうでしたが、正式名と取り締まる内容をリンクさせると頭文字だけでもイメージできるようになります。
滅菌、非滅菌の調合
中心静脈栄養のような点滴バッグを作るにはクリーンベンチという滅菌された環境で調剤する必要があります。その種類や滅菌の手順、バイオハザードの処理の仕方を覚えます。
非滅菌の方は錠剤、液剤、外用剤の調合の仕方や、測りの種類、注射などの使用法、やコンテナの種類(アメリカは処方される錠剤がボトルに一括で入ることが多い)を覚えます。このセクションでは、計算問題も出ます。一番多いのが、処方に必要な溶液の濃度や量を求める問題。アメリカは体重がポンドだったり、粉の測り方がティースプーン(5ml)、oz(30ml)、ガロン(3840ml)など身近ではない単位がやたらとあるのでそれを覚えて換算しないといけないのが手間です。
薬の安全性
薬の有害事象やリコール、過誤が起きた場合にどこに報告するのか、どこで最新情報を得るかを覚えます。
品質保証
患者さんや医療従事者の機密情報の取り扱い方や、職場環境が危険にさらされないために定められているルールを覚えます。
注文と処方入力手順
日本では医薬品の注文は薬剤師、処方入力は医療事務がやっていましたが、アメリカではファーマシーテクニシャンの仕事なようです。ボトル処方なのでそこに貼るラベルの記載事項や処方せん受付から入力までの必要事項を覚えます。アメリカには処方せんにレフィル制度があるので、何度も病院にかからなくても医師が決めた回数だけ処方せんを再使用することができるのが日本と大きく違う点です。
在庫管理
在庫管理や回転率、棚卸しの基本を覚えます。医療用麻薬の管理や発注の仕方がテストには必ず出ます。
会計と医療費請求、返戻
ここが理解するのに一番時間がかかりました。日本と違ってアメリカは雇用主を通してプライベートの保険に入ります。(国がやっている保険もあるのですが、それは年金や生活保護に近い感じ)保険の種類(HMO,PPO,POS,EPOなど)をそれぞれ覚えて、病院で支払うお金の種類や(保険によって支払う医療費が変わります。)薬局が保険会社に医療費請求する方法、返戻なども理解します。全てが日本と違います。日本の保険システムは単純明快だったんだなと実感しました。
情報システム
コンピュータ化されているシステム(自動調剤や処方オーダーシステム)を覚えます。
勉強を始める前は私薬剤師だったし、、と少しナメてかかったのですが甘かったです。笑
薬理系の問題や濃度計算はわかっているから楽勝かなと思っていたのに、商品名や単位が違かったりと結局スムーズに勉強が進んだセクションはありませんでした。そして医療英単語難しい。。
今はひたすら過去問を解いています。
長くなってしまったので、次回私が使っている教材を紹介します。