お久しぶりです!約1ヶ月の薬局実習が昨日終わりました。
私が実習をさせてもらった薬局は、アメリカの大手薬局の一つ、CVSpharmacyです。イメージはマツキヨの調剤部門。
終えてみて一番の感想は「薬局業界って国際的に人足りてないじゃん」という事です。笑
たった1ヶ月でしたが、日本とアメリカの薬剤師が担当する業務の違いやオペレーションの違いも見えて面白かったので紹介したいと思います。
- 薬剤師は薬局に一人だけ
- 薬剤師が毎回服薬指導するわけではない
- 薬はシートではなくボトルに入った状態で受け取る
- 薬局に紙処方箋を持ってくる患者さんの方がまれ
- 処方箋を見ながらピッキングができない
- 薬の納品は週に1回
- 同じ薬でも負担額の個人差がすごい
- 電話を保留にする時間が異常に長い
ざっと書くとこんな感じです。これはあくまで私が働いた日本とアメリカの薬局の比較なので、違和感を覚える方がいたらすみません。
1.薬剤師は薬局に一人だけ
アメリカの薬剤師は日本の薬剤師と比べてかなり年収が高いです(平均年収1200万円~)。実習した薬局は1日100-150人くらいの患者が来局する規模でしたが、人件費的に薬剤師は一人しか置けないそう。プラス、ファーマシーテクニシャン3人で回していました。
2.薬剤師が毎回服薬指導するわけではない
ここがまずびっくりした点。日本では薬剤師が薬を渡して毎回薬歴を書いていますが、アメリカでは患者が服薬指導を望まない限り薬剤師は出てきません。ファーマシーテクニシャンが薬を渡して終わり。薬歴もなし。
処方内容がいつも同じだったらそれでいいじゃんと思う日本の方も多いと思います。
が、今の日本のシステムでは薬剤師が薬歴を残すのが義務なのでアメリカのようにできないのが現実。
3.薬はシートではなくボトルに入った状態で受け取る
日本の薬は10錠ないし14錠が1シートになったアルミ包装が基本ですが、アメリカの調剤薬局でこの包装はまれです。
調剤棚に100錠とか500錠の大ボトルが並んでいて、大ボトルから患者お渡し用のボトルに詰め替えます。こんな感じ。

ピッキングからボトル詰めまでがファーマシーテクニシャンのお仕事で最終監査は薬剤師がします。(オピオイド系麻薬など一部の薬は薬剤師しかできない)
日本には吸湿性のある薬やOD錠(口腔内崩壊錠)が沢山あるけれど実習先にはほとんどありませんでした。だからボトル調剤ができるんだろうけど。
そして一包化に至っては希望する患者はゼロでした。やるための機械もなかった。
一包化...服用する薬の種類が多い患者のために1回分の服用薬をまとめてパックするサービス。日本では高齢の方の多くが望まれます。
4.薬局に紙処方箋を持ってくる患者さんの方がまれ
日本では病院で処方箋を発行してもらって、それを患者自身が薬局に持ってこないと基本的には薬を渡すことができません。しかし実習先では紙の処方箋を持ってくる人は全体の2-3割でした。多くの患者はどこの薬局で薬を受け取りたいかを医師に伝えて、医師が処方内容を希望先の薬局に飛ばします。
他には電話処方(医師が薬剤師に口頭で処方)、FAX処方があります。
またアメリカでは処方箋のレフィル制度があり、医師が決めた回数内であれば、病院に行かずとも薬局で前回と同じ内容の薬がもらえます。
5.処方箋を見ながらピッキングができない
日本での薬のピッキングは患者さんが持参した処方箋を見て行います。アメリカはそもそも処方箋を持参する患者さんが少ないので、病院からの電子処方内容が1剤ずつラベル化されたものを見てピッキングします(最後にこのラベルを患者用ボトルに貼る)。日本では処方箋全体を見て併用禁忌が無いか確認しながら調剤していたので初めは違和感がありました。もちろん最終監査の薬剤師が確認していますが、気づくのが最後だったら二度手間じゃ無いのかなと思います。
6.薬の納品は週に1回
日本では毎日朝夕薬の納品がありましたが、実習先では毎週金曜の朝のみでした。他の曜日は前日の不足薬のみ届くシステム。発注は全てオンラインです。今回の実習では在庫管理までできなかったのでどのように在庫調整しているのかは不明ですが、金曜日の私の仕事はひたすら納品作業でした。びっくりしたのは薬の扱い方。日本の卸さんはコンテナにキレーーイに薬を詰めて納品してくれていましたがこちらの卸さんの無造作用w多少箱がつぶれていても気にしないみたいですw
7.同じ薬でも負担額の個人差がすごい
日本は基本の保険が国民保険か社会保険の2つで負担割合もわかりやすいですし、負担額の個人差はそこまでありません。しかしアメリカは日本のような公的保険が一般的には無く、加入してる保険の種類でかなり個人差が出てきます。
例えば、目薬1剤がAさんの保険だと5ドルにもかかわらず、Bさんの保険には対応してないから100ドルなんてことも起こるのです。
なので処方入力後、保険範囲内で薬が渡せるかどうか毎回確認するのがファーマシーテクニシャンの大切な仕事です。
8.電話を保留にする時間が異常に長い
これは実習先だけかもしれませんが、、笑。
日本では「電話がかかってきたら2コール以内に出る」「保留が長くなりそうな時はこちらからかけ直す」のが普通としてやってきたので驚きましたw
特に薬の相談電話は薬剤師が受け答えする決まりなので、薬剤師の手がふさがっているとひたすら待たせます。そしてこれが業務のボトルネックにもなりますw
薬剤師にしかできない仕事(監査、服薬指導、医師との電話、ワクチン投与)が重なると、薬剤師は一人しかいないし、もう待たせる以外方法がないのですが、患者さんがキレないが毎回ハラハラします。でもさすがアメリカ?みんな静かに待ってくれています。泣
以上実習期間で感じた日本とアメリカの違いでした。
日本の薬剤師は女性が多く、特に薬局に勤めている人たちの年齢層は20代前半〜30代後半が大半。結婚・出産などプライベートでも変化が起きやすい年齢なのでどうしても入れ替わりが起きやすいです。というか出ていくばかりで新しい人が入ってこないというのが日本で薬剤師をしていた時の実感でしたが、、
システムを多少なりとも変えなくてはなりませんが、ファーマシーテクニシャン制度を導入すれば日本の薬局業界の人手不足は緩和されると感じました。
ではまた!