猫にひっかかれた傷が赤く腫れてなかなか治らない・・・ひょっとすると「猫ひっかき病」かも知れません
最近なんだか妙に熱っぽくて、
全身がだるいような気がするなぁ・・・
身体の節々も痛いし、軽い吐き気も。
風邪でもひいちゃったんかなぁ?
そう言えば・・・10日程前に、
飼ってるにゃんこに手をひっかかれたんだけど、
その傷がなかなか治らなくって、
ここに来てなんだか赤く腫れてきたような気がするぞ。
あ、それに!
ひっかかれた手の側の脇の下も、
なんだかちょっと腫れぼったくって、
触ると痛いかもしんない・・・
もしもこんな症状が出たら要注意!
あなたはひょっとすると・・・
「猫ひっかき病」 っていう、
冗談みたいな名前の病気に感染したのかも知れませぬ。
「猫ひっかき病」ってなぁに?
「猫ひっかき病」とは、
ネコがもっている「Bartonella henselae」という細菌が、
ヒトに感染することにより発症します。
その細菌は、猫自体には全く症状が出ないものの、
長期間に渡って保菌している場合が多く、
中には18ヶ月以上も菌を持っているケースもあるんだとか。
ヒトに感染した場合の症状は、
冒頭に挙げたものが代表的なものなんですが、
今一度整理してみると・・・
- 猫につけられた傷が赤く腫れる
- リンパ節が腫れる
- 発熱が続く
- 関節痛
- 全身の倦怠感
- 吐き気
猫から猫への感染は主にダニやノミによって広がり、
細菌は主に猫の口の中の粘膜や爪、
目ヤニなどにも付着しているため、
引っかかれたり噛まれたりすると、
感染する可能性が高くなることはもちろん、
たとえそのようなことがなかったとしても、
猫と一緒にいるだけで感染することもあるんだそうです。
この菌を持っているにゃんこは、
日本では約9~15%程度だと考えられていますが、
当然、他の猫と接触する機会の多い野良猫に多くなる傾向があり、
また、1~3歳の若い猫、
特にオス猫の保菌率が高いという報告もあります。
「猫ひっかき病」の予防方法と治療
これらの傾向から「猫ひっかき病」の予防を考えると、
まずは何よりも飼い猫が感染することを防ぐために、
できるだけにゃんこを外に出さないようにすることですね。
また、この病原菌がノミやダニを媒介としていることを考えると、
定期的なノミやダニの駆除も効果的だと言えます。
さらに、この細菌が猫の口の粘膜にいる可能性を考えて、
たとえ飼い猫であっても、
食べ物を口移しで与えないようにすべきだと言えましょう。
と、散々おどかしておいてアレなんですが、
この「猫ひっかき病」たとえヒトに感染したとしても、
ほとんどは自然に治癒すると言われています。
しかし、重症化した場合やたとえ症状が軽くても、
長引いている場合などは、他の病気だとも考えられますので、
お医者さんに診てもらった方が良いですね。
「猫ひっかき病」の場合には、
特定の抗菌薬を使うと簡単に治るそうですし。
ポイントは猫に傷つけられて10日前後で、
上記のような症状が発症するってことだけでも、
頭の片隅に入れておくと良いんじゃないでしょうか。