ようやく公演のレビューが書ける。

8月30日にみにいきました。


舞台は終戦後の日本。

息子が戦死した神主の家に、戦死したはずの息子が帰ってくる。

しかし、その息子には第3種戦犯の容疑がかかっていた・・・。


とごく簡単に言えばこんな話です。

きちんとした脚本は井上ひさしの戯曲集にのっているようです。


感想としては面白かったのは面白かったのだけど、

やっぱり感性が合わないというか、もっと年をとってから見る芝居かなと思います。

もしくはこういう芝居を楽しめる時代を共有していなければならないというか・・・。


もちろん演技はうまいし、ギャグも面白い部分は普通にあったんですけど、

話が長いのもあって、テンポが少し遅い感じがしました。

そのために途中、ちょっと退屈になる部分もあります。


役者はベテランは味があっていいです。若い人も普通にうまいです。

違う芝居に出ているのが見てみたいな。


実際にそうなのかもしれないけれども、今の時代から見ると、

第3種戦犯というものの設定とか、裁判の仕組みとかが、わかりにくく、

というかすごくとんでもないものに感じられ、現実感があまり感じられなかった。

そのために話が無理やりな感じがしてしまい、話がとんでいる感じがしました。

そこを矯正するためには、第3種戦犯というもの自体に焦点をあて、

その理不尽さ、残酷さを見せるようにする必要があると思う。

でも話のメインは第3種戦犯がどうのこうのというよりも、

その理不尽さに振り回される家族や、本人を出したかったのだろうから、

先述した部分を強調したら、そこが薄れる。

しかしそこを強調すれば、ある程度振り回される部分に現実感がうまれる。


なんだか追いかけっこみたいになってしまいますね。

このバランスがもっとよければ、きっともっといい脚本になるのではないのかと思います。

いずれにせよ、観客に事前知識を必要とし、その知識を劇の中で表現しなければならないとなると、

エンターテインメント性を保つのはかなり難しいですね。