栄養学と精神医学の試み | 心模様とガラス玉演戯(役立つ心理ポイント)

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健康的な食生活、うつ病に効果も - WSJ

実験方法
実験では、およそ半数の被験者が食事介入群に割り振られた。被験者は以下のような食事計画を立てる支援を受けた。果物、野菜、豆、魚、全粒穀物、赤身肉、オリーブオイルとナッツを大量に含む食事を取る一方で、菓子、加工食品、ソフトドリンクやその他の非健康的な食品の摂取は控えるというものだ。被験者は食事日誌をつけ、栄養士との面談を毎週受けた。

残りの半数は比較対照群で、1対1のやり取りなど栄養士から通常受けられるような社会的支援を受けたが、食事は一切変更しなかった。これは、どんな変化があったとしても、その原因が栄養士とのやり取りではなく、食事そのものであることを判断するのに役立つ。この群の体重は減らなかったが、ジャッカ博士はそれが研究の焦点ではないと指摘した。

結果
12週間で寛解(病気の症状が軽減またはほぼ消失した状態)の基準に達した人は全体の3分の1に達した。一方、比較対照群では、わずか8%にとどまった。

一般的な評価
精神科医らはこの研究結果について、食事の変更がうつ病の従来の治療法に代わり得ることを示す証拠は一切ないと警告した上で、追加的な治療法として有効である可能性はあると指摘した。
この処方箋は、非実用的な可能性もある。健康的な食事を作るには意欲や計画性が必要だが、それはうつ病患者にとって大きな負担だ。専門家は、うつ病患者は計画を行動に移すのが困難であるため、支援が必要になる公算が大きいと述べている。


健康的な食生活、うつ病に効果も - WSJ

詳しく知りたい場合は、本記事を読んで下さい。
ただ、わかりにくい記事なので、上記は私が抜粋して、並べ直して、「実験」「結果」「一般的な評価」と分けています。

健康的な食生活は、生活を多少なりとも変えるでしょう。
いつもカップラーメンよりも、野菜や肉や大豆製品を使った方が、
身体にもいいし、おいしいし。

そういった意味で、生活の質や向上には欠かせない部分でもあります。
食欲低下した高齢者に、食べる意欲を持ってももらおうと頑張る栄養士さんは
いっぱい居ると思います。彩りや形態を考えたり、本人の好きなものを家族から聞き取ったりしているでしょう。

でも、「うつ病」に限ったことではありませんが、原因は「一つ」で、その結果が現状であるといいきることは難しい。
「真実は一つ」とは行かない。常に複合的で個別的です。

以前にうつ病を食事で治すというような本を読みました。
独善的で、私には信じられるものではなかったです。

多くのTVの健康番組を観てもそう思います。
ある人には有効でも、ある人には害毒になるかもしれません。
その判断が難しいからこそ、医師や栄養士などの専門家が居ます。
高齢者介護で言えば、ケアマネや現場の介護士がたが試行錯誤するのです。

「認知症」と囲ってしまえば同じですが、家族状況、住宅事情、地域差もあり、
本人の個性や、病気による症状と機能障害・生活障害の違いもあります。

記事に話を戻すと、研究者もそれを分かりながら、栄養学と精神医学の
連動を模索しているという状態だと思います。一つの試みですね。
それは、小さなことでも薬を減らすのに役立つ場合もあるでしょう。
その恩恵が受けられれば、うれしいことです。

ただ、新聞、ニュース、TV番組を問わず、「タイトル」やメディアは人を
誤解させることがあり、残念だと感じます。

一つの情報として活用する、という姿勢が必要なのだと思います。
縛られることなく、信じ込むことなく、ですね。

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