坂本九さんが日航機事故の直前に作った未発表曲です。

自分がいつか逝った時に、大切な人に聴いて欲しい曲です。

息子が亡くなった時、一番辛い瞬間は、棺が火葬窯の中へ入る時でした。

病院で亡くなった時、辛かった。

遺体を家に連れて帰って、布団で一緒に寝た時、辛かったけど幸せでした。

命はあの世へ行っても、身体がここにある。

それだけでも嬉しかった。

息子に触れられるから・・・息子にキスしてあげられるから・・・。

火葬したら、もう触れられない。

一番辛かった。

坂本九さん「心の瞳」。

亡くなった息子とは、「心の瞳」で会話しています。

息子はあの世で逝っているのですから、手紙のやり取りもできませんもの。

私は、昔から遠距離恋愛が多かった。

「心の瞳」の学びだったのでしょう。

それは、亡くなった相手だけで充分。

それは、亡くなってからで充分。

生きているから、触れ合える。

触れあえるから、目に見えるから、なかなか逢えないときほど、喜べる。

これが、生きているということです。

生きているってことです。

目に見えていた息子が、目に見えなくなった・・・火葬窯に入る瞬間・・・これが、私にとって、「息子の死」でした。

「心の瞳」・・・年老いてからで充分です。

何故?。

20代、30代、40代、50代・・・まだまだ若い・・・生きているからです。

20代、30代、40代のうちから、「心の瞳」でだけ接していたら、世捨て人になってしまいます。

感動が無くなり、死んだも同じ。

経験してきました。

年老いてからで充分。

南田洋子さんが亡くなりました。

4年間の介護・・・幸せだったと、長門さんはおっしゃっていました。

分かります。

一番大切な人・・・一番愛している人・・・唯一愛している人に触れられるのですから。

これが、人としての喜びです。

人としての喜びを噛みしめ続けた先に、スピリチュアルな喜び・・・「心の瞳」があるのです。