2試合とも手に汗握る素晴らしい試合でした
世界ボクシング評議会(WBC)バンダム級タイトルマッチ
12回戦が神戸で行われました。
日本のエース長谷川穂積選手(28)が、
同世界初挑戦の同級1位ブシ・マリンガ選手(29)と対戦。
1回2分37秒でTKO勝利を挙げ、
国内の世界王者として歴代3位タイとなる8連続防衛を達成しました
一方、同日にWBC世界フェザー級タイトルマッチが
東京・後楽園ホールで行われ
日本の粟生隆寛選手(24)が、
王者オスカー・ラリオス選手(32)に挑戦。
大差の判定で下し、見事新チャンピオンになりました
粟生選手(右)の右カウンターが
王者ラリオス選手の顔面をとらえる。
08年10月16日、世界初挑戦した粟生。
相手は今回対戦するラリオスだった。
ラウンド4、粟生の右カウンターがラリオスにクリーンヒットしダウン。
ここまでは良かったが、ここで仕留めきれなかった。
時間だけが経過し、中盤から終盤にかけて
ラリオスに逆襲され、結局1-2の判定で負けた。
そのリターンマッチとなった今回。
粟生は序盤から右ジャブとカウンターで王者に圧力をかける。
中盤から、王者が接近戦を挑んできたが
粟生は動じることなく、ここでも回転が速いパンチと手数で圧倒。
得意のカウンターもことごとく決まり、点数に大差がついていた。
最終12ラウンド。王者が猛攻をしかけてきたところに
カウンターを決め、これで“ダメ押し”のダウンを奪った。
試合終了後には、ラリオスが粟生の左腕を抱えあげ勝利を称えるほど。
ジャッジは最大12点差をつける完全勝利だった
悲願の世界王者になった粟生。試合後はリング上で号泣。
「あそこまでいったら倒したかった。
それをお客さんも望んでいたと思う。詰めがもう1つですね。
ベルトは重いです。でもめちゃくちゃかっこいい。
ベルトを取るのは1人では無理。お父さん、お母さん、ありがとう。」
進化を続ける若き24歳の今後に目が離せない。
一方、神戸ではバンダム級の世界タイトルマッチが行われていた。
まさに圧巻、それ以外の言葉が見つからない。
わずか157秒。電光石火のKO劇
今回のテーマは「アグレッシブ」としていた長谷川穂積。
そのテーマを有言実行し、強い長谷川を見せ付けた。
開始ゴングから76秒。
強烈な左ストレートのカウンターが
挑戦者マリンガの顔面にクリーンヒット、これで最初のダウン。
挑戦者マリンガはリングの中央から、
ニュートラルコーナーまで吹き飛ばされた一撃だった。
「何でダウンしたのか分からなかった。ボーンと入った。」
さらに試合再開後、左フックで相手をふらつかせると
その後は怒涛の攻撃。左右のパンチで再びダウンを奪う。
そしてその46秒後、強烈な左フックを完ぺきに当てダウン。
審判がTKOを宣言し、長谷川の勝利が決まった
長谷川は8度目の防衛に成功3戦連続KO勝利となった
強烈な左フックで3度目のダウンを奪った長谷川穂積選手(右)
これが決定打となり、TKO勝利となりました
試合前は不安材料もあった。
相手のマリンガは、長谷川が苦手とするサウスポースタイル。
さらに19センチのリーチ差、強烈な左右のアッパーが武器。
苦戦が予想されたが、結果は1ラウンド2分37秒でTKO。
相手に何もさせず、完全勝利を収めた。本当に強かった。
「もう少し長いラウンドで、どれだけ体が動くか試したかった。
早く終わってしまって、皆さますいません。」と長谷川。
進化を続ける王者に、敵はいない。
粟生選手、長谷川選手ともにおめでとうございました
TVで試合を観戦しましたが
2人とも本当に強く、素晴らしい試合でした
次回も、勝利できるよう頑張ってほしいです
それでは、また