好調邦画、不調ハリウッドがはっきりとしました。
1月30日、日本映画製作者連盟が、
06年の映画産業諸統計を発表しました。
それを見ると、06年に公開された邦画は417本、
洋画が404本の合計821本(成人指定含める)、
そして興収の内訳を見てみると
邦画は前年比よりも31.8%アップの
1077億5200万円を稼ぎ、
洋画は948億200万円となりました。
邦画のシェアが洋画を上回るのは、21年ぶりだそうです。
ちなみに総興行収入は、2025億5300万円で
前年比よりも2.2%アップと好調です。
洋画、邦画の興行ベスト10は以下の通り
『洋画』
1. 「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」 110億円 ワーナー
2. 「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」
100.2億円 ブエナビスタ
3. 「ダ・ヴィンチ・コード」 90.5億円 ソニー
4. 「ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女」
68.6億円 ブエナビスタ
5. 「M:i:III」 51.5億円 UIP
6. 「Mr.&Mrs.スミス」 46.5億円 東宝東和
7. 「フライトプラン」 31.2億円 ブエナビスタ
8. 「チキン・リトル」 26.8億円 ブエナビスタ
9. 「ワールド・トレード・センター」 24億円 UIP
10. 「キング・コング」 23.5億円 UIP
『邦画』
1. 「ゲド戦記」 76.5億円 東宝
2. 「LIMIT OF LOVE/海猿」 71億円 東宝
3. 「THE 有頂天ホテル」 60.8億円 東宝
4. 「日本沈没」 53.4億円 東宝
5. 「デスノート/the Last name」 52億円 ワーナー
6. 「男たちの大和/YAMATO」 50.9億円 東映
7. 「劇場版ポケットモンスター アドバンスジェネレーション/
ポケモンレンジャーと蒼海の王子マナフィ」 34億円 東宝
8. 「映画ドラえもん/のび太の恐竜2007」 32.8億円 東宝
9. 「涙そうそう」 31億円 東宝
10. 「名探偵コナン/探偵たちの鎮魂歌(レクイエム)」
30.3億円 東宝
この統計を見ると、邦画界では製作者に若年層が進出し
若年層を捕らえることに成功し、好調を維持している。
一方ハリウッドでは、続編ものやリメイク作に頼り過ぎで
観客が離れている気がする。
大味なSFやワイヤーも、もう飽きられているかもしれない。
このままだとハリウッド作=つまらない作品
という方程式ができる可能性があり、
早く手を打たなければならないだろう。
しかしこのランキングには、あの「硫黄島2部作」がない。
集計する時期に入っていなかったのか、
ハリウッドの傑作「硫黄島からの手紙」が
空前のヒットを飛ばしているだけに07年はどうなるか楽しみである。
ハリウッドの頂点を極めた
クリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗」
&「硫黄島からの手紙」
この2作はハリウッドの底力を見た感じがして、
まだまだ邦画は洋画に及ばないな、と実感した作品である。
それでは、また♪

