昨日は、日本の映倫管理委員会と
レイティングシステムについて書いていきました。
今日は、映画の本場アメリカのレイティングシステムについて
書いていきたいと思います。
アメリカのレイティング・・・
MPAA(米国映画業協会)により、自主規制で定められている。
1968年11月1日から開始された。
レイティングを受けることが、あくまで自主規制なので
受けなくても映画を公開できるところが
日本のシステムとは違うところだ。
1968年以前の映画は、レイティングを受けていない作品が多い。
先ほども書いた通り、受けなくても映画は公開できるが
一般的に、ほとんどの映画館はレイティングを
受けていない国内作品(米映画)は公開したがらないのが現状。
アメリカのレイティング・システム・・・
こちらも日本とは違いがあり、
若干アメリカの方が審査が厳しい。
G・・・
全年齢に適している。
PG(Parental Guidance suggested)→親の指導・・・
視聴の入場制限はないが、子どもに見せる前に
保護者が内容を検討することを提案すること。
あくまで判断は保護者に委ねられている。
・単なる注意喚起であり、日本なら「一般」レベル
・G以外では最も弱いレイティング。
(例えばPGの恋愛映画であれば、濃厚なキスシーンはないと
逆に推測できる)
・『E.T.』はPG作品
- ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- E.T. スペシャル・エディション
PG-13・・・
視聴の入場制限はないが、13歳未満(12歳以下)の
子どもの鑑賞には、保護者の厳重な注意が必要な作品。
審査の対象となるのは、
①暴力、性、卑語(下品な言葉、スラング)などを含むが
マイルドであるもの →これらが激しくなるとR指定
②その他、何らかの理由で13歳未満の子どもには
不適切な内容が含まれているもの。
・だが逆に言えば、13歳以上なら観ても問題はないという
判断であるため、そこは日本とは異なる。
・『もののけ姫』はPG-13指定
- ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント
- もののけ姫
R指定(Restricted)→制限されるという意・・・
17歳未満の鑑賞には、保護者の同伴が絶対条件。
さらに保護者は、ただ同伴するだけでなく
この作品を本当に見せて良いか、慎重に検討することも
要求されているのだ。
③暴力、性、卑語などの成人向け要素を確実に含む
④薬物乱用も審査の対象
NC-17(No Children under 17)18歳未満お断り・・・
18歳未満の視聴を禁止する。
・たとえ保護者が同伴でも禁止。最も厳しいレイティング。
・1990年までは『X指定』(成人指定)だったが改定。
・映画館によっては身分証の掲示を求められるところもある。
・日本で言うR-18(18禁)。
⑤極めて暴力的、性描写が激しい映画
が審査の対象となる。
☆日本との違い
アメリカの映画やTV番組では、暴力や性描写と並び
卑語(下品な言葉、スラング)が非常に厳しい。
性的な含みがなくても、単にののしるだけで(例えばSh*t、F*ckなど)
1回でも使えばPG-13は免れない。
2回使えば、確実にR指定になる。
なのでそれを懸命に言い換え、独自の用語も生まれた。
(例 frell、frackなど)
TV番組「シンプルライフ」では放送禁止用語を連発した
ニコール・リッチーさんとパリス・ヒルトンさんのお二人
- 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- シンプルライフ ~インターン編~ 前編
日本では性に関する卑語が若干あるだけで、
大抵の子どもは既に知っている。
だがアメリカでは、宗教や性に関する卑語が多く
子どもにそうした言葉を一切聴かせたくないという傾向が強い。
また薬物乱用に関しても、審査が厳しく
そういう場面があれば最低でもPG-13になる。
こういうところからも日本とアメリカの違いを感じます。
くれぐれも外国人に向かって、
簡単に卑語を使うのは止めてくださいね。
もちろん、親しい人にならOKですが。
それでは、また♪
