CommuWiki - 内側から外側へ
わたしは、かつてパソコンソフトの会社を設立したことがある。最初に就職した会社は、現在東証二部上場企業になっている「アグレックス」という会社だ。わたしが入社した当時は、「日本能率コンサルタント」という社名だったが、わたしの在籍中に社名変更があった。その当時、社内では、「CI」といって、騒いだものである。「CI」とは、「コーポレートアイデンティティー」のことで、社名は、その代表格として扱われていた。
「アグレックス」は、当時社長だった「羽鳥宏 」さんが設立した会社で、なんにも仕事のあてのない「貸し机」から出発して、あれよあれよと急成長し、東証二部上場をはたした会社である。その設立当時のものがたりが、「クリエイト」という社内報に書かれていた。なぜだか羽鳥社長の書いたものがたりは、ずっとわたしのこころを捕らえて話さないものだった。思うに、文章には、その文章がもっている独特の波動もしくは、なにかオーラのようなものがあり、それがわたしのこころを捕らえるのだと思う。少なくとも文章という知的で論理的な本来のかたちだけではなく、それ以外の何ものかが文章には封じ込められていると思う。(思うようになった)
現在、当時の羽鳥宏社長は、現役を引退され、「人生二毛作」というキャッチのもと、第二の人生を快活に過ごされている。その様子などが、かれ(ペンネーム新城宏)の文芸サイトにはきらきらとあふれている。このサイトにはじめてであったとき、「そうか、やっぱり、文筆家になって、畑を耕し、鶏とおそろしく真剣につきあっているんだ」と感慨ひとしおだった。
それは、ともかく、「アグレックス」は、大手損害保険会社のような一流の企業のデータ入力からビジネスを拡大していった会社で、わたしが入社したころは、その基盤が磐石なものになっていた。その頃は、大型コンピュータを中心にした、中堅のシステム会社として確固たる地位を築きつつあったが、その当時からようやくビジネスで本格的に活用され始めたパソコンの分野への進出もはじまっていた。
わたしは、この会社が手がける本格的な一般消費者向けパソコンパッケージソフト商品第一号の開発に中心的な役割で関わることになり、すっかりパソコン文化に染まっていった。
それは、「タイプクイック」(TypeQuick) というオーストラリアのソフトであり、本格的なタイピング練習ソフトであった。羽鳥社長がみつけてきたオーストラリアのソフトで、当時発売されたばかりのコンパックの小さな(当時は)パソコンを担いで、日本に来ていた。ベンチャー企業で、商品はこのソフトしかなく、小さな会社だった。
そんなこんなで、わたしは、このソフトの日本語訳などから契約などなど、すべてを手がけ、開発と営業などのデモで、それこそ何百回となく「タイプ練習コース」を完了してしまった。
<コンピュータ、パソコンへの入り口はタイピング>
というキャッチフレーズで、販売促進や営業にかけずりまわった。
そのせいで、わたしのタイピングはものすごく速くなってしまって、まるでタイピングがスポーツのようにある種の快感のようになった。
あのキャッチフレーズ<コンピュータ・パソコンへの入り口はタイピング>は、わたしにとっては今でも変わらない。わたしに一生しみついて離れないだろう。
-それで、わたしの文章はいつのまにか「ながーく」なってしまうし、携帯のメールはずっと使わなかった-
察するに、かつて日本のマイクロソフト社長だった古川さん も、きっとタイピングが人並み以上に速いに違いない。彼のブログの長さにはびっくりしてしまう。(きっとわたしのブログもそうだろう、だから短くするようにしてはいるのだが)
さて、本題に戻しましょう。
というわけで、ホストコンピュータ中心の世界からパソコンの世界へと染まっていったわたしですが、いつのまにかアメリカのシェアウエアというソフトを日本で販売代行することになり、それがびっくりするほど売上が上り、とうとうそういったビジネスを基盤とする会社を設立することになってしまった。
パソコン+ソフトウエア(シェアウエア)+パソコン通信
というファクターが結びついて新しいビジネスが誕生しつつある時代であった。わたしは、その時代の波に乗り、ホストコンピュータ中心の世界(そして、同時にサラリーマン世界)からパソコンの世界へ飛び出していった。
ところが、またまた新しい波が押し寄せてきた。
それは、インターネットによる様々な革新的な波だった。
それ以外にもいろいろと大きな時代の波の影響で、わたしの会社はほとんど機能しなくなり、結果、またサラリーマンになった。
そして、今度は、Googleを代表とするいわゆる「あたらしいウェブ革命」の波が、今、世界中に押し寄せて来ている。ホストコンピュータを中心としたビジネスやいままでのパソコンソフトのビジネスもそれなりに今でも生きてはいるが、爆発的な発展は望めないのが現状で、Googleという会社の恐ろしいまでの成長と発展を見るにつけ、現実に大きな波が起きているとつくづく思わざるを得ないのが今日このごろである。
そこで、「わたしの性格からくる」なにかのスイッチが入って、この新しい波へ身を任せてみることにした。
<なにがなんだかわからないアメリカのソフトを扱っているうちに、あれよあれよと巨額な本当のお金が飛び込んできた>ように、また何かが大きく爆発するかもしれない。
梅田 望夫さんの「ウェブ進化論」に出てくる、「こちら側」と「あちら側」という表現がかなり、わたしにとってはインパクトがあり、今起ころうとしていることがすっきりとイメージできるようになった。
そこで、旧来のパソコンソフトの「こちら側」の世界から、Web2.0などと言われている「あちら側」の世界へ飛び込んでみることにした。
このブログを書いているものも「あちら側」の世界を使っているし、今から「CommuWiki
」という新しいホームページのこころみに参加しようと思う。
さて、「あちら側」の世界は、わたしにどんな夢を見させてくれるだろう。
要するに、わたしの現在の営業にインターネットがもたらしつつある新しい波「あちら側」をとことん活用しよう、ということだ。
