オーストラリアで6歳の娘を育てながら、家庭で日本語教育をしています。一年生の漢字はたしか4歳くらいのころにまとめてフラッシュカードで読みを勉強しました。半年もかからない簡単に覚えてくれたと思います。80字しかないですし、画数も少ない単純な形で、身近なものとの関連が強いので、意味も覚えやすく、漢字を使った言葉も特に難しくはなかったです。

 二年生になると一気に倍の160字、そして音読みを覚えさせるのがすごく難しくなりますね。2年生の漢字を一年近くやっていますが、画数が多くて複雑な漢字が増えたのはもちろん、知らない言葉がたくさん出てきます。特に、音読みを使った語彙を増やすため、意味も一緒に教えていきます。抽象的な概念が増え、硬い言葉も増えるので、漢字を覚えられるかどうかはほとんど語彙力の問題です。海外育ちにとっては話し言葉の日本語がすべてだったりするので、なかなか難しいのですが、こんな風に時々親が意図的に語彙力を引っ張っていくということが必要かもしれません。例えば『答え』はよめるけど、『回答』がなかなか覚えられない。回答は答えっていう意味だよ、と百回くらい言いながら毎日カードとにらめっこしています。

 カードを並べて、音が同じものを集める、というグルーピングもたまにやっています。同じ音で違う漢字の書き間違いを防ぐためです。

 とにかく毎日漢字と触れ合う環境を作っていくことが一番の近道だと思うので、小学生の漢字くらいはしっかり読めるように気長にやっていきたいと思います。