
※エドポロの圧倒的フィジカル
昨夜(8月11日)の総合格闘技大会
「RIZIN」ヘビー級トーナメント準決勝。
身長204㌢、体重116.3㌔の
高校通算28本塁打の
エドポロキング(25歳)が、
同187㌢、108.15㌔の
元極真空手世界王者•
上田幹雄(31歳)を2R 0分47秒、
衝撃のKO葬。
首相撲からの膝蹴り一閃で
幕を閉じました。
この一戦は
単なる体格や技術の差ではなく、
日頃の「練習環境」と「覚悟」の差が
残酷に表れた試合だと感じます。
※勝負を決めたエドポロ(左)の首相撲からの膝蹴り【強みを尖らせたエドポロの戦術】
MMAキャリアがまだ浅いエドポロ選手。
しかし彼は己の物理的な強みを
100%活かしきる戦いに全振りしました。
相手は元・極真世界王者である上田選手。
蹴り技が活きる中距離で立ち合えば、
百戦錬磨の技に呑まれる危険があります。
そこでエドポロ選手が見せたのは、
冷徹なまでに割り切った戦術でした。
中間距離では上田の下段げ蹴りを
丁寧にひざブロックするなど、
徹底して受けに回り、
まずは相手に決定打を許さない。
そして遠い間合いを静かにキープしながら、
一瞬の隙を見逃さずに思い切った踏み込みや
驚異的なジャンプ力で一氣に距離を詰める。
そこから得意の首相撲に引きずり込み、
破壊的な膝を叩き込む。
この迷いのない決断力を支えたのはやはり
元UFC2階級制覇王者アレックス・ペレイラら
世界最高峰の猛者たちと拳を交えた
アメリカでの武者修行なのでしょう。
※体格差を活かして覆い被さるエドポロ(右)の首相撲【度胸を育てるガチスパーの試練】
猛者と練習したからといって、
技術がそのまま身につく訳ではありません。
しかし、本物の殺氣が交錯する”ガチスパー”に
日常から晒され続けることで、
大舞台でも揺らがない「度胸」が養われます。
世界トップの圧倒的な圧力を受け止め、
日々生き残ってきた経験。
中間距離での我慢と、あの命懸けの跳び込み。
それらを可能にしたのは、
まさにアメリカで培った肚の括り方と言えます。
【日本ヘビー級が抱える構造的壁】
一方、敗れた上田幹雄選手。
彼が直面したのは、日本国内のヘビー級環境が
抱える構造的な限界です。
100kgを超えるトップ級の練習相手が
極めて限られてしまう日本国内のジム。
怪我のリスクを避けるため、
本氣のガチスパーには
当然ながら制限がかかります。
「数少ない練習相手を怪我させてはいけない」
この無意識のブレーキと配慮が、
戦いのリズムをどうしても国内基準の
緩やかなものにしてしまいます。
※強引に接近戦へ持ち込むエドポロ(右)【刹那のズレが引き寄せる残酷な結末】
世界基準の殺気に日常的に晒される者。
安全配慮を余儀なくされる環境の者。
この日常的な”感触のズレ”と
”リズムの緩み”こそが、
土壇場での刹那の隙となって表れました。
自分の武器を研ぎ澄ませたエドポロ選手と、
環境の壁に苦しんだ上田選手。
ヘビー級という怪物たちの領域において、
真剣勝負の覚悟を養う環境がいかに不可欠か。
プロ興行という文脈における
格闘技の奥深さ、
改めて痛感させられる一番でした。
※
ちなみに、
上田選手も海外修行を敢行していたそうですが、
あれではまったく足りない、
という事です(^◇^;)