チュニジアンブルー(後編) | 777blog日々改造中

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チュニジアのお話の後編です。

興味ない方はごめんなさい。
というか、ほとんどの方は興味ないかもしれませんね。


今回のチュニジアの政変はアラブ世界では
非常に異例な(初といってもいい)
民衆による政権打倒だったようです。

すでにこの動きは隣のアルジェリア、さらに
エジプトにも飛び火しています。

独裁政治、専制政治って続きませんね。

ネットが発達した社会では特にそれが顕著です。
いち早くネット社会の危うさに気づいたインド、
中国などは10年以上前から政府のトップが中心となり
巨額を投じてネット管理を始めています。


今回の民衆蜂起のきっかけとなったのは
よくある「貧富の格差」です。
25年ほど前に同じような状況と政変が
フィリピンでもありましたね。

チュニジアは単に貧富の格差というより
身分格差というレベルだと思います。

私が20年ほど前に行ったチュニジアでは
同じ電車に乗るのに「アッパークラス」の車両と
平民の車両が分かれていました。

旅行者は「アッパークラス」に乗れます。
そこでは、旧市街では決して見かけることがない
ナイキを履いて、髭のないおしゃれな男子学生が
女子学生とにぎやかに談笑していました。

ちなみにアラブ世界で「髭のない男」は
おかまちゃん
とみなされます
(↑語弊があったら申し訳ないですが)

さらには街中で、独身の男女が一緒に歩いたり、
おしゃべりしたりする光景はございませんでした。

これは当時、現地の若者から聞いた話なので
間違いありません。夫婦ならいいようです。


まだ色々と差別や区別はあったようです。

それでも生活出来ればいいや…みたいな
アバウトな雰囲気がこの国にはありました。

朝は早いけど昼休みが異常に長くて、
いったいいつ仕事してんの?というお国がら。
だらだらカフェで水タバコ吸って…
週末はテレビの前でサッカー観戦。

子供たちも明るく陽気でございました。
当時はチュニジアの旧市街で長逗留している
日本人は珍しかったらしく、ブラブラ歩いていると
子供がすぐ寄ってきて
「ジャキー・シェーン」「ジャキー・シェーン」
(ジャッキー・チェンのことです)
カンフーのマネをされました。
私も調子に乗って「酔拳」のマネをすると
もう大騒ぎで、さらに子供が集まってきて
移動すると一緒にゾロゾロついてきました。

彼らからしてみれば、日本人も韓国人も中国人も
全部同じ珍しい生き物
に見えたのでしょう。

その子たちもすっかり大人になったでしょう。
たぶんデモにも参加しているでしょう。

ベンアリ無きあと、彼らの目に明るい未来が
見えていることを信じたいです。

少なくても極端なイスラム原理主義国家に
ならないことを願います。