昨日のこのブログで、27日にタイ南部スラータニー県で行われた麻薬おとり捜査の失敗について記事にしました。
今日はその続きです。
逃亡を阻止しようとした警察官に向けて発砲し、さらに車で轢き殺した犯人、24歳。
昨日親戚に連れられて、警察に自首しました。
麻薬売買をしようとして車から降り、そのまま逃走していたもう一人(28歳)も、同じく親戚(元村長!)に付き添われて警察に自首。さらに、この二人に指示を出していた麻薬売人も逮捕され、この事件は解決しました。ただ、麻薬ルートの捜査はこれからも続きます。
事件は解決しても、殉職した警察官は生き返りません。
46歳のプーンクリット・ブアケーオ警察上級軍曹。殉職後、4階級特進で警察少佐になりました。
昨晩、プーンクリット少佐のお通夜が執り行われましたが、警察庁からチャルームキアート副長官ら警察幹部がおおぜい弔問に訪れ、少佐の二人の息子に弔慰金375,000バーツ(約130万円)が手渡しました。少佐は実母、妻、それに大学1年生と高校2年生の息子と一緒に暮らしていたのです。
プーンクリット少佐の父親も、元警察官。
でも、少佐(双子だったそうです)が生まれる直前に殉職されています。つまり、プーンクリット少佐のお母さまは、夫と息子を職務中に失ってしまったことになります。「突然のことでとても悲しいけれど、殉職した息子を誇りに思う」。お母さまが涙ながらにこう語る姿が、テレビで報道されていました。
タイ警察からは、ご遺族にさらに250万バーツ(約850万円)の一時金が支払われる予定です。あわせて、二人の息子さんのどちらかが希望すれば、最優先で警察官に採用されるそうです。
250万バーツは、これからの息子さんたちの学費、将来の生活費を鑑みれば十分の額とはいえないでしょうが、ご遺族におかれてはこれからさらに支えあい、殉職された少佐を偲んでいかれることを願っています。
プーンクリット警察少佐に、敬礼。