中目黒に営業に行ったついでに

渋谷まで足を伸ばし

Bunkamura ザ・ミュージアムに立ち寄った。


というか、それが目的に営業先を中目黒にした・・・

というのが正確なところ。


お目当てはモディリアーニの絵。


チケットを買おうと列に並んでいたら

ある女性に背後から

"トントン"と肩をたたかれ、手招きされた。


『一緒に来る予定の友達が来れなくなったから、コレどうぞ.』


とチケットを差し出された。


こういうことはこれで3度目で、

以前もここザ・ミュージアムで男性から譲られ、

今年の行った滋賀のMIHOミュージアムでも同じように

中年の女性に声をかけられチケットを貰った。


もの欲しそうな女に見えるのかしらん?ワタシ。


『ありがとうございます』とお礼を言い

好意はありがたく頂戴した。


館内はブラック、ピカソ、レジェ、ミロ、ビュッフェなどの

20世紀前半、パリで活躍した画家たちの絵画が中心。

この展覧会は22日までということもあり

いつもより混んでいるような・・・。


モディリアーニの作品は十数枚。

その中でも出色なのは、ポスターにもなっている

『母と子』の絵。

モディリアーニの最晩年に描かれたものは

穏やかな安定感があるものが多いのですが

この絵からは特に、宗教画のような神聖さが感じられます。


私はもうこの絵に釘付け。


母の眼差しは慈愛に満ちながらも

子を守っていこうという意志の強さ、母性に溢れています。

子の無垢な瞳は宙を見つめ

安心しきって母に体を委ねています。


この絵に、ジャンヌとジャンヌとの間に生まれた娘の姿を

投影していたのかもしれませんね。


このままだと多分、

自ら作る家族というものに縁がないのだろうなぁ

と思っているからなのか?

こういう絵を観るとつい涙腺が緩んでしまう。


そういう事態を悲観してるってわけじゃないんだけど、

心の奥底では寂しく思ってる自分がいるんだろうな、きっと。


まあ、でも、サボって観たかいがあったワン!