1984年、小学校6年生の頃、宿題で日記を付けていた。
それによると9月25日に初めて、日記にキャプテン翼が登場し、アニメを見た後、サッカーをしたとの記述があった。
どうやらこの日が私のサッカーとの出会いのようである。
たしか、全日本少年サッカー大会の決勝前夜、日向小次郎が熱を出して倒れ、それを知った南葛メンバーが喜んでいるのを若林が諫めるシーンがあって、それが記憶に残っている。
ちなみにこの描写は単行本には無いシーンである。
こうしてそれまでサッカーでボールを奪い合うことなど恐ろしくてできなかった私が、サッカーにどっぷりハマってしまい、2月の参観日の体育の授業でゴールを決めるまでに成長していた。
このとき父親が参観日に来ていて、1年前のサッカーの授業では全くボールに触れようとしない姿を覚えていて、この変貌ぶりに驚かれたのを記憶している。
当時サッカーチームなど身の回りには無くてどうやって練習していたのか、思い出してみると、「サッカー入門」とかいう本だったと思う。それにはオーバーヘッドキックのやり方も書いてあり、アニメの世界だけと思っていたものが紹介されていて感心したものだ。
今であれば動画で技を覚えることができるが、当時はサッカー中継など年間数えるほどしかないうえ、家にビデオデッキさえ無いというサッカーの技術を身につけるには劣悪な環境であった。
そんな環境下で1985年4月に中学校に進学。サッカー部に入部すると決めていたが、田舎の中学校ゆえ、サッカー部が無かった。(つづく)