これも小学校の時の話。
4年生のときだったと思う。
休み時間にクラスの女子同士でケンカが発生し、
クラスの女子を二分した大抗争へと発展した。
この頃には「ケンカ止め係」は存在しない。
授業が始まる直前まで戦っていたので、先生の
知れるところとなった。
どういう経緯でそういうことになったのかは知らないが先生は、
「それならもう一度ここで最初からケンカを再現してやってごらんなさい」
と言ったのだ。
教室の黒板の前でケンカの再現スタート。
女子たちは髪を引っ張ったり、たたいたり、スカートをめくったり、
遠慮がちではあるが、再現し始めた。
途中から加勢した者たちが戦いに加わろうとすると、仕切り役の女子が
「ちょっと、アンタは私が叩いたあとから入ってきたんでしょ!」
などと言い、既にストーリーが出来上がっているようだ。
再現ドラマの結果、どのような審判が下ったのかは記憶していない。
解決法としてケンカの再現が正しいのかどうか、
現代では問題になるかもしれないが、
授業を中止してまで、ケンカの再現をさせた先生とは、30数年経った今でも
年賀状のやりとりが続いている。