「ヒョン~大丈夫?」
「俺は最初から大丈夫だけど?」
「はっ?酔っ払って気持ち悪いんじゃないの?」
「…俺がいつ、そんなこと言ったよ。それより…」
てっきり、飲み過ぎて気持ち悪くなったと、いつもの調子で俺に世話をさせるのかと思っていた。
ヒチョルは、トイレから少し離れた所で内緒話をするように俺に肩を組んできた。
「お前、マジであの子と付き合ってんの?」
「?ヒョンが紹介しろって言ったじゃないですか?他に誰を連れてくるの?」
ヒチョルは「マジかぁ~」と言って、膝に手を当てて屈んだ。
「どんな不満か、何か知らないですけど。別れませんよ?俺、ヌナが思う以上に好きな自信あるから。」
「いや、俺が別れろとか言う理由とか、道理はないけどな。ただ、マズイんだよ。」
ヒチョルは頭をガシガシ掻いて、口に手を当てて考えた。
「…何がマズイんですか?」
自分の彼女をあまり良く思われてないように感じて、嫌だった。
紹介しろって言ったくせに、なに、その態度。なんて思った。
「あの子、ソンミナの元カノだよ。」
その瞬間、店内のBGMも、店の騒がしさも、ヒチョルの話しかける声も聞こえなくなった。
……え?マジ?
ソンミニヒョンの、元…カノ?
俺、ヌナに元カレ逢わせ、ちゃったの?
微かにヒチョルヒョンの「今は知らないことにしとけ」って言う言葉が聞こえて、頷いていた。
ヌナはソンミニヒョンの元カノ?
ソンミニヒョンはヌナの元カレ?
目の前の角を曲がれば俺たちを待ってる二人がいる。
無意識に角からコッソリ覗くと、楽しそうに話している二人がいた。
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