世界で一番恐ろしい発狂は、正常だわ。
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村田沙耶香さんの『消滅世界』を読みました。
一言で言えば、「狂気」です。
人工授精で子供を産むことが平常化した世界で、親の性行為の末に生まれた「雨音」。彼女が学生時代に出会う友人たちと交流する中で、自身が生まれ育った境遇(「雨音」の母親)の価値観、雨音が持つ今の価値観、そして世界の価値観のはざまで揺れ動きながら彼女は成長します。その過程で、「雨音」は朔という男性と結婚し、性行為のない家族という存在に価値を見出します。そんな結婚生活の中、雨音は朔と実験都市『エデン』に住むことになるわけですが、そこで、、、
以下感想になります。
僕がこの小説を読んで抱いた感情を挙げるとするならば、「恐怖」「安堵」「軽蔑」です。
こんな世界になってしまうかもしれないということに対する恐怖
いや、絶対になるはずはないという安堵
村田沙耶香が正しいと思うことを描いているだけじゃないかという軽蔑
です。
『コンビニ人間』のときもそうでしたが、村田沙耶香さんの小説はいつも一気に読み切ってしまいます。
それは小説に引き込まれているからというより、村田沙耶香の一人語りを動けないまま傍観せざるをえないから、といったほうが正しいですね。彼女の小説を読んで、考えることも思うこともいっぱいあるはずなのに、それがまとまらないまま物語が進むのをただ見ているようなそんな感覚がします。
「この小説おもしろかったぁ」ではなく、「読んだな」という感覚です。
つたないし、なにも伝わらなかったかもしれませんが、読んでみてください。