11月下旬。なぜか模試で良い結果をとってしまい、「もう勉強しなくても受かる」と思ったSaraは勉強に集中できなくなった。
そのことで、ものすごく怒ったら「もう受験やめる」と言い出した。
BGMは『イカルス』カンサスで
その後受けた、最後の首都圏模試と四谷大塚は、ケアレスミスを連発。当然のごとく偏差値は下がった。四谷の国語では38という「もうあきらめてください」の成績だった。
「もっと勉強しなければヤバイ」と親父も焦りあって、Saraをきつく怒る。夫婦喧嘩も毎日になって、まさに最悪の状況であった。
前にも書いたが、Saraの通っている小学校では受験する生徒は少数派(今どき首都圏では珍しいぐらい中学受験生の割合が少ない)。そのせいか学校に緊張感がない。担任の先生が、受験する子達は「小学校へ息抜きに来てください」と言うぐらいのんびりしている。
しかも、Saraはいわゆる鋭い子ではない(はっきり言って鈍くさい)ので、担任が受験することにすごく冷たかった。もっとはっきり書くと、「Saraが受験しても、受かるんですか」という反応だった。
思い切って学校をやすませよう
12月も10日過ぎて、入学試験日まえ1ヶ月になったとき決断した。
「Saraはオレの娘だ。おまえらが思ってるほどバカじゃねぇ Saraは誰も思いつかないような面白い考え方をいっぱい持っているんだ。オレが教えれば勉強だって絶対に出来るようになる。必ずSaraを合格させてやる
」
Saraと玉砕する覚悟だった。
翌日から学校を欠席させて、10日ほど早く冬休みに突入。
クリスマス会とかは出席できなくて可哀想だったが、Saraは気持ちの切り替えが下手で、お楽しみ会とかがあると前後3日間は心ここにあらずになってしまう。心を鬼にした(今でもゴメンと思ってる)。
大好きなドラム道場もピアノのレッスンも、12月からお休み。
親父が算数、Saraママが国語・英語、みっちりと教えた。
最初は、生活の変化についてこれず、なかなか気持ちが勉強だけに向かなかった。
入試問題説明会、enaにはヒトコト言いたい
さて、この時期の出来事で、書いておきたいことが2つある。
ひとつは入試問題説明会だ。Saraは2校の説明会に参加した。たぶん、説明会用に簡単にしてあるのだろう。Saraは2校とも説明会の問題は良くできていた。特に苦手な国語で、歯が立たないこともない(まどろっこしい言い方)と感じたようだ。ニコニコして解説を聞いていた。親父も出題者の考え方をダイレクトに感じられて収穫があった。説明会のあと、過去問を再度チェックして、紗良専用「××(志望校の名前)への算数」をつくる(その日の深夜にできた)。
来年以降受験する人にアドバイス、入試問題説明会は絶対に参加すること、問題との相性もわかるし、出題者の考え方がわかるのはヤマをかける意味でも大きい。
もう一つは帰国者対象の模試に参加したこと。Saraは自分よりも英語が出来る子がいっぱいいてビビった。結果として英語を勉強しなければという気持ちを持ったのは良かった。
以下に書くことは苦言なのでどうしようかためらったのだが、改善して欲しいので思い切って書くことにする。
Saraの受けたのはenaの帰国生対象のテストだったのですが、とにかく問題がひどすぎた。誤字・脱字の嵐。算数の問題なんか、小学生の作文以下,国語の間違え探しか。親父はSaraが受けた模試の問題はすべて、自分で解き直して復習させていました。このenaの模試は、問題を解く以前の問題、問題文に赤字で校正を入れていた。問題も古いし、普通の模試で使われなかった問題を回したのか。帰国生模試は人数が集まらないので、仕方ないのかもしれませんが、料金は高いんだから、復習したら何か得るものがある問題をつくって欲しい。この模試はお金と時間を(渋谷の)ドブに捨てたに等しい。
ちなみに、親父も以前は、模試の出題担当でした。問題をつくる苦労はわかるだけに、ちゃんとつくって欲しい。
11月下旬から冬休み前まで、Saraは墜落すれすれの低空飛行を続けた。
家族3人、角突き合わせて、朝から晩まで受験勉強。でも、気持ちは揃わない。
今年はサンタが来なかった(楽しいクリスマスはなかった)。
そして、冬休みに突入。
(続く)
親父
