夏なので涼しくなりたかった訳じゃないけど、Saraの昨日の練習曲は「アラスカ」(U.K.)と「シベリアン・カトゥール」YESの名盤『危機』に収録されている。

危機/イエス
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 このアルバムでのビルのプレイは、万華鏡のよう。2小節パターンの2小節目だけ頭のバスドラを抜いたり、スネアがシフトしたり(ベースとずれる)など、一癖もふた癖もあるフレーズが次々に出てくる。クリス・スクワイアのベースも普通思いつかないようなフレーズを弾いているので、今聴いても恐ろしいほどである。まじで「シベリアン・カトゥール」のリフとか、どうやって思いついたんだろ(この曲はベーシスト必聴)。

Red/King Crimson
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 ビルは『危機』録音後、YESを去りKing Crimsonへ。ジョン・ウェットンとのリズム隊を結成し『Lark's Tongues in Aspic』を録音する。驚くべき事に、このアルバムでは、もう一人のパーカッション奏者ジェイミー・ミューアの存在感の方が目立つ。ジェイミー・ミューアは、ライヴ中に足にゴングを落っことして、出家してしまった(らしい?)。この時期、ビルはミューアの影響の濃いプレイをしている。Crimsonからは『Red』を定盤にしておく。


U.K./U.K.
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 Crimson解散後、ウェットン様と結成したのが伝説のバンドU.K.。最近、ボーナス・トラックが収録されたCDが発売された(『Night after Night』買おうか迷ってる。日本公演完全版でないかな)。ビルが参加しているのは『憂国の四士』という笑える邦題のついた1stのみ。組曲が多い。ビルは、高めにチューニングをしたスネア(ビルと言えばこの音)と、ロートタムでの6連のフィルを多用していて、「カラカラカラ」効果的に曲を盛り上げている。
 2ndから参加するテリー・ボジオとは、同じ6連でも手順が違うらしくニュアンスが違うのが面白い。親父はドラマーではないのでよくわからないけど、ビルはオルタネイトで、テリーはRLLRLLという手順ではないだろうか。
 この後、ソロや、アースワークスなどでJAZZよりになっていき、それなりに良いアルバムも残しているんだけど、プレイの凄みでこの3枚を選んだ。シモンズを並べていた時代も好きなんだけど……。

 コピー難易度は★★★
 変拍子、2小節パターンなど、プログレ系ドラムを極めるには避けて通れない人。フレーズ、スネアの音色など個性が際だっているので、好き嫌いも分かれる(親父は好き)。
 「個性とは人と違うプレイだ」という人は参考に(ベーシストとしては合わせ難いんだけど)

親父ドクロ