ドラムコンテスト1

昨日、Saraはリズム&ドラム・マガジン(リットー・ミュージック刊)主催の第9回誌上ドラム・コンテスト 最終ライヴ審査に出場した。結果は審査員特別賞・工藤義弘賞を受賞しました。「腕の振りの美しさと、3本目の足があるようなツーバス」を評価されての受賞です。

結果は結果として、いろいろ思うことがたくさんありました。


ドラムコンテスト2

リハーサル(本番の写真は失敗)

【嬉しかったこと】

一番嬉しかったのは、Saraが自分で目標を持って練習に取り組んだことでした。曲の理解から、音の組み立て、アドリブまで、今回は録音以外で私はまったく口を挟みません(挟めなかった)でした。それでも自分で一生懸命やっていたし、「グランプリを取りたい」という目標に向かって、一生懸命練習してたと思います。

次には、出場12名(【一般】7名と【ニュー・エイジ】5名)のうち、Saraが一番会場を沸かせていました。スティック回しで受けて、ツーバス連打では、笑い(なぜ笑われたんだろ?)までとっていました。これはSaraがライヴでお客様相手にやってきたことが出たんだと思います。早くからSaraを認めてくださり演奏の機会を与えてくれた芝政ワールドさんや、よみうりランドさんには感謝の言葉もありません

最後に、Saraが自分を貫けたことが受賞の理由になったことです。Saraの師匠は「手数王」菅沼孝三先生です。孝三先生にも「コンテストでは、少し手数を抑えた方が印象が良い」(プレイにも余裕ができるし)と言われてました。でもSaraは自分で考えて、そのまま手数の多い(足数も多い)スタイルで演奏しました。会場にいる誰に訊いてもSaraの師匠が誰か丸わかりのプレイで、道場生の意地を見ました。私にはSaraのプレイが一番好みでした(出場者はみんなすごく上手かったけど)。結果として、審査員にもSaraの得意とするツーバスを評価されて嬉しかったです。


【考えたこと】

最終ライヴに出てきた出演者は、みんな上手かったあ! 道場でうまいドラマーは見慣れているのに、まだまだ世の中にはうまいドラマーがいっぱいいるんだなと。それと同じ曲なのに面白かった。特に【ニュー・エイジ部門】は、恐るべしレベル。5人とも、「大人顔負け」の演奏をしていた。本質的なドラムの腕では誰がグランプリを取ってもおかしくなかった。じゃあ、何が勝敗(あえて勝ち負けと言うが)わけたかというと……。

練習! グランプリを取った子は演奏後今日の出来は「100点」と言っていた。Saraの自己採点は「70点」でした。実際に聴いた人は「なんであれで70点なんだ?」と思ったかも知れないが、練習の出来からすると、決めたフレーズが出来なかった、アドリヴのアイディア不足、リズムの乱れ(ヘッドホンがずれてクリックが聞こえにくかった)などで、私の採点も70点。もし練習通りの出来だったらグランプリも夢ではなかったと思う(グランプリ取った子はすごい上手だけど)と悔いが残る。でも、練習の通りに出来ないので、自分の限界を押し出すためにもっともっと練習が必要なのだ。前日に少し気を抜いたのは、Saraも十分にわかっている。練習は決して裏切らない。


【ニュー・エイジ部門】は本当にすごかった。同世代で、素晴らしいドラマー=ライバルがいて、Saraは本当に幸せだと思う。

「ゆとり教育」は競争を否定したけど、競うあうことで、人は大きく成長するのだ。

Saraは悔しかったので、来年も挑戦すると言っていた。


親父としては、Saraのおかげで学生時代から良く聴いていた(演奏してた)EARTHSHAKERの工藤さんと話が出来たのが、うれしかったのだ。PANDA(友)と初めて演ったのも、EARTHSHAKERのコピー。

ステージ袖で、神保さんとSaraがとても親しげに話をしているのも笑った。

親父ドクロ