整骨院でのマッサージに関しては、指示したように、弱くやってもらっているとのこと。それでもやっぱり、初めのころは筋肉痛みたいになって、苦しかったらしい。しかしKさんは「我慢していた。」と仰った。強い刺激が過多になれば、弱っている身体に負担をかけてしまう。
案の定、今までは、顔を左向けたときに、左側の首の違和感だけであったのが、今回は、右を向くと左肩への違和感まで出ていた。Kさんは今までに、マッサージとかには無縁の方であったので、いささか刺激が強すぎるのだろう。整骨院でマッサージを受けて、2週間くらいになる。もみ返しという次元なら、もうなくなっていなくてはならないはずである。
今回は、Kさん用に盲点検査を導入。昔、あるセミナーで一日だけ教わったことがあったが、それ以後使用する機会の無いままになっていた方法を、再導入。盲点の広さを左右で比べることで、脳のどちら側が弱っているのかを調べる指標にするのに使用する。
説明してさっそくやって見る。右は、左と比べると横に長いが、縦に短い。全体的には、右がやや狭い感じ。
非常にわかりにくいが、ピンの頭が赤いのが術前。右下の赤ピンのしたにある白っぽいのと、左の横の赤ピンの外側にある(非常に見づらいが)のが、術後。多少、右がまだ小さい。
予想していた右の狭さであるけれど、困ったことに、左も横に狭い。
サーモグラフィーではというと、
マッサージを受けての帰りということもあるのだろうが、そこそこ出ていて、しかも、下の画像をみればわかるけれど、左右の温度が著しく低い。30度台まである。マッサージの刺激で、交感神経が過緊張している可能性もある。
そのまま立位にて、まずは首の違和感を解除することにする。右向きのときの肩の違和感、左を向いたときの首の違和感は、鎖骨、肘、肩甲骨を用いて解除。Kさんは、糖尿病の予備軍でもあるので、左肩の場合は、それを考慮すると解除しやすい。これで、首を動かしての問題はなくなった。時間にして数分。
画像に撮るのを忘れたが、今回、Kさんの上部頚椎のサーモグラフィー上はあまりよくないのだが、パターンと一致してはいなかった。こういう場合、体が何かしらのストレスを受けていることを示している場合がある。首もマッサージされているので、そういうこともあるかもしれない。したがって、盲点検査の状態、サーモグラフィーのパターンから、上部頚椎は触らずに、今回は他を攻めることにする。
ベッドにうつ伏せで寝てもらう。ざっと検査すると、内臓的には腎臓のエネルギー障害。Kさんの首には腸がかかわっている。東洋医学における五行によれば、腎→大腸→肺と病は移行する。Kさんに初めてであったときは、首の回旋を阻害していたのは肺であり、咳もされていたらしい。肺のエネルギーを調整すると、その場で首は動き、それでKさんはうちに来院することにした、という経緯がある。肺のエネルギーはそれ以来問題は出ていない。しかし、五行の示すとおり、大腸(あるいは小腸も)と腎のエネルギーが不安定である。
最近は私の指摘で辞めてからなくなったそうであるが、少し前まで生野菜の食べぎでお腹を壊していらっしゃった。体と言うのは正直なものである。
仰向けで身体所見を見る。右の大腿部の屈曲が左より悪い。右足が外旋状態。そのほかはそれほどみあたらない。ただ、右鎖骨が左に比べて前方に飛び出している。
うつ伏せにして、腎臓エネルギーを解除するためのブロッキングをかまし、反射点を解除していく。NCMでは三焦兪あたりに強い反応がでている。ねじれを起こしているのだろう。ほどよい時間にここを調整する。触診では腎兪にも反応があるが、これはブロックが解除するまで放っておく。肩甲骨内側部の圧痛もいつものようにある。
うつ伏せでそれくらい施術してから、仰向けに。大腿部の屈曲はかなり改善。右の胸鎖乳突筋の緊張を発見。左盲点の横の狭さはこれを意味していたのか?とか頭をよぎる。右鎖骨についてたずねると、幼い頃、骨折したことがあるらしい。それかもしれない。ともかく首の動きにかかわるところである。解除を試みて、幾分和らぐが、まだ時間はかかりそうである。
最後に頭蓋骨を調整。10分後にサーモグラフィーで測定してみる。
ずいぶんと変化した。左右の温度差が最低でも33度台まで回復。首の動きも問題なく可動。ひっかかり自体は、ほとんどなくなってきてはいるけれど、どうにかした拍子にでてくることがあるので、油断は禁物。
術前と術後をいつものように並べる。
Kさんは、手技のところに来たのは、『ウィル』がはじめてで、それから整骨院に行ったけれど、やっていることが全然違うので、びっくりしたらしい(笑)。
「終わってから、首がちゃんと動いているかとか、全然確認してくれない。院長は丁寧な人だったけれど、忙しいみたいで、診てもらえないし。」
と仰っていた。カイロといいながら、実質マッサージみたいな情けないところもあるし、整骨院にもそういうところはある。すべてがそうではない。が、実に多いのも事実。
「うちは、こんなやり方で、まあ、変わってますから。骨もボキッとかやらないですし、ベッドもガチャンと落としませんからねえ。」
と答えておく。Kさんは、うちの良さを理解してくれているようでありがたい。患者さんは、
気持ちよいところが好きなら、そういうところに行けばいい。
楽にしてもらいたいなら、そういうところに行けばいい。
我々はただ、己の信念に忠実であるべきである。
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