この臨床例という記事が、読んでくれている人にとって面白い記事なのかどうかわからないが、提供できる例が尽きるまでは続けたいと思う。身体は決して、機械ではないのだということを思い出すきっかけになってくれれば幸いである。
今度の患者さんは、北陸から来てくださったMさん(30代、男性)。許可を得て公開する。
主訴は、左足の痺れと腰痛。痺れは足の第1趾と第2趾(親指とひとさし指)。腰痛のほうは十数年前にヘルニアと診断されている。
C-3000コンピューターサーモグラフィーによる分析は以下のようになった。
試みに、左右の温度だけを計測してみる。
最高でも33度、平均32度くらい。さすがに31度の部分はなかったが、全体的に低めになっている。
まずは立位から身体の動きを調べる。首だけ動かしてもらったり、上体を前屈させたり後屈させたり側屈させたりしてもらう。ここで、普通ならば、ある一定の動きに方向性が出て、一つに絞れたりするものだが、Mさんのはバラバラにでてくる。
仕事がガテン系であるせいもあるのだろう、各所に負担がかかって、このようになったのだと思われた。
身体の動きから分析した内臓エネルギーの不調和は、大腸・胆のう・胃(ないし脾臓)・血の濁り(東洋医学でいう三焦)とでた。けっこうある。
ひとつわかることは、血の濁りと胆のうがあることから、脂肪分の取りすぎの可能性が高いこと。消化器系の問題から、大食漢か冷たいもの中毒であるか、水分過多であるか、ということである。
聞けば、ジャンクフードが大好きであり、食事回数は少なくても、基本的に大食漢であること、仕事が溶接であったりするので、夏場は水分を採らないともたない、ということであった。
立位でまず、動きの悪いところを解除する。カイロプラクティックや整体ではあまりこういう考えはないと思う。自分がこの状態で施術を行う理由は、重力負荷がちゃんとかかった状態で、ある程度解除しておけば、患者さんがベッドに寝るときに非常に楽であったりするからである。
ベッドに寝かせてから足の長さを調べる。ほとんど差はない。トムソンテクニックのベーシックならば、あとはXDであるか、BCSであろう。右の臀部が左の臀部よりゆるくなっている。どちらにせよ、胃腸関係がメインと言える。実際、反応点は消化器系に集中していた。頚椎にも問題があったので、これはアジャストメントで矯正。
仰向けで寝てもらう。整形外科的検査法では、SLRを行っても痛みはでない。ただし、上がりにくい。立位でも前屈がし辛かったので、膀胱か腎臓のエネルギーがもともと弱い可能性がある。うつ伏せでも、両足を膝の部分で屈曲すると、臀部につかないどころか、90度を越えたあたりで止まってしまう。
骨盤の変位を取るブロッキングや、ブロックされたエネルギーの解放、大腰筋の解除、後頭骨サイドスリップの矯正など、主に胃腸系で施術していく。
臀部も左右ほぼ均等になり、足もずいぶんと曲がるようにはなった(が、まだ、臀部に付くところまではいかない)。頭蓋骨調整を始めると、Mさんも深い眠りについた。最近、頭蓋骨を調整していて気がついたが、口呼吸している患者さんがかなり多い。口呼吸はアレルギーを引き起こす、という人もいるぐらいなので、いろいろ問題はあるであろう。鼻が悪いので、口で呼吸する人が多いようである。東洋医学では、鼻は胃に属するので、やはり食べ物が問題なのかもしれない。
さて、施術後のサーモグラフィーであるが・・・
と、こうなった。さすがに腰のヘルニアは、担当医曰く「髄核が干からびて云々~」といっていたらしいので、椎間板そのものがもやは機能していない可能性はある。したがって、神経反射を見るにしてもその辺は考慮に入れておく必要があるかもしれない。
もうひとつ、こちらも。
と全般的に温度が上昇している。
比べると、
最後に、腹部と背中に光線。
足の痺れは、親指に少し残ってるとのこと。ひとさし指は大丈夫という話であった。
陰陵泉に強烈な圧痛を感じていたようなので、脾臓のエネルギーがこの痺れにはかかわっているのであろう。しばらくは大食いとか、無茶食いの類は控えないと治りにくいかもしれない。
腰に関してはその場でかなり動いていた。本来ならば数回の施術が必要であるが、なにせ住まいが住まいであるので、なかなかそうも行かないのが残念である。
あと、書き忘れたが、胸椎1番あたりの形で、腸の問題があるかどうかわかるときがある。Mさんもそういう形をしていた。
「隠されたもので、顕わにならないものはない。」とは、たしか「トマスの福音書」にあったように記憶しているが(いや、聖書にあるのかもしれない)、そうやって、「もう一人のあなた」は一生懸命に訴えているのである。
あなたもぜひ一度、もう一人の自分の声を聴いてみませんか?
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では、『ウィル』でお会いしましょう。


