今日はパートの仕事が休みで、朝、天気も良くないので、ゆっくりとテレビを見ていました。

某局の情報番組で、世界的株価上昇も波乱含み・・・ というテーマで、

最近の株価急落の影響で、株をやらない人も、いろんな影響がでているという内容でした。


まぁ~、タイトルと中身も全然合っていなかったし、内容もとてもお粗末なものでした。


まずは、30代の主婦Aさんと60代の男性Bさんが登場しました。

Aさんは、OL時代から株をやっていて、400万円位のお金を投資し、売買して数万円の利益を出してはおこずかいにしていて、多いときには数十万円の利益を出したこともあったとか。。。

Bさんは、退職金の一部で、株に投資すれば儲かるとか、世の中の風潮が貯金から投資だからということで、安易に数百万円株を買ったとのこと。。。

案の定、最近の暴落ともいえる状況で、持っている株が2人とも大きく値下がりして、Aさんは投資資金がゼロになり、Bさんも株を処分して大損して、安易に株投資したことを後悔して、もうこりごりの様子。。。


これを、一般の視聴者が見て、どう思うのだろうか。。。

私からすると、株価が下がるといつもメディアは、こんな極端なケースしか放送しません。


まず、Aさん。

何年も前から株をやっていることから、相当の知識は持っているようですね。最近は少額で株を買うことができるので、若い女性や主婦も友達同士で口には出さないけど、株取引をしている人が増えています。

しかし、今回の暴落で、400万円の投資資金がゼロになるなんてことは、通常の取引ではありえません。

個別の株で、多少の差はありますが、日経平均でも30%あまりの下落です。それに値段がゼロの株もありません。400万円が半分の200万円に減ってしまったというならわかりますが。。。

思うに、Aさんは信用取引のような、ハイリスクなものに投資していたのではないでしょうか。

最近マスコミに登場するようになったFX取引もそうですが、手持ち資金の何倍、何十倍もの取引を安易にやる人がいます。プラスのときのいい話を鵜呑みにして、マイナスのときのリスクを、そんなことは思いもしなかったという一言で片づけて後悔する人がいます。セミプロ級の人でさえ、相場がどうなるか予想が難しい時があるのに、そういう人に限ってまるで丁半バクチのように勘で賭けます。


次にBさん。

退職金で、おそらく今まで手にしたこともない大金を初めて手にしたのでしょう。

しかし、このお金は、老後の大切な生活資金。

年金では足りない生活費を、この退職金を少しずつ取り崩して、今後数十年生活していかなくてはなりません。

それなのに、おそらく株をやるのも初めてであろう人が、そこから数百万円も株を買うなんて、まったくの論外。

しかも、大きく下がったところで、売って、損失を確定してしまうことの愚かさ。

現に、昨日の大幅上昇は、Bさんには恨めしかっただろうなと思います。(売ってしまうにしても少しでも損失が軽くなっていただろうに。。。 それすら予想できないくらいの全くの経済オンチなのでしょう)


AさんもBさんも、今回の株安で数百万円失った、だから株式投資はキケンだと言いたいのでしょうか?

それとも、損失を確定してしまったこの2人の愚かさに比べて、自分は含み損はあってもまだ売っていないし、現に昨日は大幅値上がりして、またこの先、値上がりする可能性も含めて、私はこういう人たちとは違うんだと思わせたいのでしょうか。。。


長年続いている低金利に加えて、最近は物価も値上がりが激しくて、定期預金では実質目減りする状況に、誰かの儲け話に感化されて、何の知識もない素人がとっても危険な取引に手を出すことがあります。

きちんと勉強して、どういった経済ニュースのときに、どういう値動きをするのかを考えてから投資してください。

少なくとも一般庶民が株を購入する場合、3年以上売らなくてもいい覚悟か、たとえ半値になっても我慢できる余裕資金で投資すべきです。

数週間から数か月で売買を繰り返すやりかたを好む人は、買値から10~15%下がったら有無を言わさずに自動的に処分して、小幅な損失の確定にとどめるやりかたをしなくてはなりません。



その後に、ようやく株をやらない人への影響ということで、出てきたのが、老舗の町工場の会社が貸し渋りにあって苦しんでいるというもの。

サブプライム問題で、去年の秋から銀行や信金からの融資が受けられなくなり、資金繰りが厳しく、加えて景気悪化で売上も低下。。。

金融機関は、訳のわからないものに投資して大損するなんてもってのほかで、こういう老舗の技術を大切にして一般庶民の町工場を救って育ててほしいということでしめくくり。。。


これも、一面ではそのとおりなのですが、もう一面からみると、何をいまさら言っているの? と思ってしまいました。

まず、金融機関はお金を貸したり運用したりして利益を稼いでいます。つまり利益が見込めない、返済が滞りそうなところには、貸したくありません。暗黙のルールがあって、消費者金融のように10%を超えるような金利では、貸せないのです。公的な融資制度は、以前はたくさんありましたが、「官から民へ」の行政改革でほとんどなくなってしまいました。行政が、改革と称してそういう流れで今までやってきたのに、民間の企業がわざわざリスクを冒してやるわけがありません。


加えて、一部の優れた技術を除いて、老舗の町工場は、今の時代にマッチしていません。

人間国宝的な社長の神業的な技術は、継承しようにも困難ですし、一昔二昔前の懐かしのものとして博物館や資料館に所蔵されることはあっても、実際の日常生活ではもはや使われないものが大半です。

地方の瓦製造販売会社が番組で取り上げられていましたが、技術や製品は立派なものでも、それを使う需要は、今の日本では少なくなっていますよね。



中国やアジアに工場を作ったり、派遣やパートの人たちを使って、安くてその場限りの労働力で利益を稼ぐ今の日本のやりかたでは、もはや技術の劣化や経済の衰退は間違いないでしょう。


戦後、外国では社会主義も共産主義も崩壊し、経済資本主義、そして今回の金融資本主義が崩壊した今、果たして、何を目標に頑張ればいいのでしょうか。

行きつくところは、個人主義でしょうか? それとも・・・・?