甲府浪漫ver,0.1.22 - 【すべては嶺上開花へ到るために...】【J特】 | マエストロのブログ - 「甲府浪漫」それはヴァンフォーレ甲府を楽しむためのエッセンス

甲府浪漫ver,0.1.22 - 【すべては嶺上開花へ到るために...】【J特】

2011 J.LEAGUE DIVISION.1 Match.34 (FINAL)
OMIYA Ardija vs.Ventforet KOFU
(@Saitama,NACK5 Stadium Omiya)
2011.12.03 15:33 KO
Attendance:10,628 peoples.

OMIYA-KOFU
    3-1


*    *    *


※嶺上開花(りんしゃんかいほう):嶺の上で花開くの意

今季リーグ戦全日程が終了。
ナノレベルの可能性を残して臨んだ最終戦だったが、敗退。2度(3季)目のJ1は幕を閉じる。
「夏の絶望的な状況から考えれば、最後の一枠を争うところまでやってこれた。」ということなんだろう。

結果論だし、愚痴でしかないが...
昨年の監督人事からすでに躓いてしまっていて、堪え難い憤怒が今も静かに燻ってしまっている。
2010シーズンの途中解任された人物、解任に到るまでの過程を鑑みても三浦氏に全権監督という待遇を持って迎えるのは愚挙だった。
決まった以上は、結果を出してくれるよう祷るしかなく、実績を持って批判するということをしないようにと思うだけだった。

通年で甲府の記事を読んできたなかで、今季最も印象的だったのは2011年8月9日の山梨日日新聞朝刊にあった「走らなくてもいい練習しかやっていない」という選手のコメント。

「ボールを回そう。ボールは汗をかかない。」と言ったのはオシムだったか、クライフだったか...?

確かにボールを保持していれば攻められる事はないと思う。けれど誰もアプローチしてこないならば...
「個が与えられたレイヤーの制圧を90分間完遂できるというなら」という極めて不利な条件戦を自身に当て嵌めてしまう三浦サッカーの破綻は何年も前から、数クラブで証明されていた。


名将かレジェンドの言葉に戻る。
けれどそう事は簡単でない。
自分のレイヤーだけでボールを回してれば、スペースを明け渡すことにはならなくても相手は一瞬で突破して陣形を食い破るなんて芸当は当たり前にやってくるわけで。

条件戦を戦う上でのキモは...

相手をこちらに有利な条件に常に押し込んでしまう。
団体戦闘、個人戦闘の別なく反攻の機会を奪う「先の先」を征していく。
もし突破されても深刻な事態に進ませない「後の先」を征してダメージコントロールする。

ことだと考える。
高い集中力と創造的な思考と決断力、イメージの共有と実行力を個々へ求め、集団に履行を求め連携していく。
ボールが動くのだから、場は流動し、人は移動していく。
征する場が局面で変容していくことは自明。
ならば守るも攻めるも常に変容する環境の中で見定めて、必要な行動に打って出ていかなくてはならない。

汗のかかないボールを手のうちに収めておく為に、個々の脳に汗をかかせてレイヤーを征する為に汗を惜しまないこと。それが今季の甲府が志向していくべきストラテジーだったのではないかとの思いが禁じ得ない。
あふぅ...やはり愚痴だ...

*    *    *


ホーム最終戦の先週、海野社長の挨拶の中で「長期で立て直しを...」と言っていた。
数年を費やしてクラブを再構成して再びJ1に挑戦していくということなのだろう。
その言葉を聞いていて、今季の哀しみやこの日の勝利の虚脱感が幾分和らいだ気がした。

が。。。
長期的に「なに」を立て直すのか?
せっかく第二次大木時代・安間時代に育ちかけてた甲府の「哲学を」と理解したい。
柏にしてもセレッソにしても「哲学」を強い幹へと育て、下部組織に到るまで共有してクラブ強化に突き進んできている。

移籍ビジネスがクラブに益するところが無いようになって数年。移籍係数というサヤで稼ぐことはできない。
ならば才能ある子弟を発掘して育て上げて、クラブの戦力拡充を。
理想は高く、オランダの名門アヤックスのように。

移籍で失われる戦力を嘆くのではなく、世界やJの他クラブ、日本代表で活躍する選手を沢山輩出するクラブという箔は、在野の才能を集約することができることに他ならない。
甲府で力をつけて、Jや世界で活躍したいって野心を実力に育て上げる。

来季監督には多忙を極めるが、是非U-18以下の育成方針にも主導してほしい。
トップチーム、下部組織コーチ陣の育成も含めて。
甲府というクラブが確かな「哲学」を持ち、フロント、スタッフ、選手、下部組織、サポーターが共有できる「幹」を育ていく先鞭をつけてほしい。

一朝一夕では達成できないが「長期的な立て直し」を公言する以上、対症療法的な目先だけの対策を行うのでは先が見えない。

甲府よ、険しき嶺でも力強く花開く凛々しい花を形容した「嶺上開花」となれ!

*    *    *


今季は本当に希有なシーズンだった。
なかなか生観戦の叶わなかったけど、J1という国内トップカテゴリーを戦ったこと、代表選手としてWC予選で得点した選手を輩出したこと。
これまでの甲府にはなかったものが起きた。

そういったひとつひとつを大切にしつつ、来季以降の甲府をどうしていくか?
「長期的な立て直し」がどんなものか?
期待をして、2012年の開幕を待ちたいと思う。

今季を戦い抜いたクラブ、選手、サポーターのみんな、本当にお疲れさま。









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