今日は2月花形歌舞伎② ~「女殺油地獄」劇場にフィットした緊張感のある演出~ | メタボペンギン ミゾレの、いとも華麗なる二都物語 ~東京-パリ~

今日は2月花形歌舞伎② ~「女殺油地獄」劇場にフィットした緊張感のある演出~

さてさて、ランチも終わり、ルテアトル銀座へ・・・。

気取ってるわりに、ロッカーも少ないし、ロビーも狭いし、
ホスピタリティ最悪な劇場・・。

今回も、入り口で「お荷物はロッカーでお預かりしまーす!」と
ほえまくっておきながら、ロッカースペースに行ったら、
「もういっぱいでーす!」だって・・・。

かさやらバーニーズ銀座で買ってしまった靴
(クツの詳細はまたお知らせします)など、
大荷物を抱えたまま客席へ・・・。


真ん中より少し後ろの席だったので、
傾斜があって舞台がよく見渡せますが、
舞台のプレセニアムが異常に高い上に所作台をしいてあるので、
最前列のお客さん、見づらいだろうなー・・。という感じでした。

さてさて、「女殺油地獄」。
一面の菜の花畑から幕開き。この花畑から取れる油が、
悲劇を生むのだと思うと、いつもながら秀逸な演出。

1幕目は、ちょっとのんびりけだるいムードの中終了。
とにかく舞台に声がこもって聞き取り辛い。
演出も、ちょっと間延び感あり。

休憩時間はたったの15分!信じられない!
なにもできないじゃん!
だからこの劇場、あまり好きになれない!
エレベーターも混むし・・。

2幕目は、徐々に闇が深まっていくような、
なかなか引き締まった演出で、
ぐいぐい引き込まれて行きましたなー。

第1部では客電もペカっと明るかったのが、
2幕冒頭から中盤にかけて、どんどん暗くなる。
狭くて黒基調のこの劇場だと効果満点!

悲劇の舞台となる「殺し」の場、
日常的な黄色い安らかな光に包まれた座敷とは対照的に、
青白い照明が障子に映っているのが見事。

「殺し」のシーンで終わってしまうのがほとんどですが、
今回は、殺しがばれて、お縄を頂戴するまでを上演。
暗転からチョンパで明るくなって花街に変わるところが憎い。
真っ暗闇が効果的なこの劇場の特色を良く生かしてます。

染五郎、よかった!
ビジュアル的に美しいというだけでも眼福の上、
ダメオトコの悲哀もたっぷり・・。
そのダメオトコが一生の最後に唯一達成した「雄々しい行為」が
殺人だった・・とひしひしと思わせる演技でした。

殺しの場の、美しさ(外見だけではなく、大いなる行動をする際の
エラン・ヴィッタル的なオーラですね)は、思わず鳥肌が・・・。

受ける亀治郎さん。
町方のいろっぽいオンナを演じさせたら最高ですよねー。
いつぞや浅草でおやりになった金閣寺のお姫は
ちょっとニンに合わなかったな。
今回も、「色っぽさゆえに悲劇を自ら招いた」フツーのオンナを
納得の演技で見せてくれました。
「死にとうない」と叫びながら油の海をのたうちまわる姿、
やけに生身なリアリティがあって、染五郎さんの殺気を受けて
さらに輝く舞台となってました。

黄金に輝くおおどかな田園風景から、
闇に包まれた殺しの場、
そして、人工的な光に包まれた花街・・・。
見ているものの意識が1点に収斂され、
また、ときほぐされるような、
とっても巧みなエンターテイメントでした!