今、朝の四時半。
寒さの中、テントではみんな暫しの休息を取っている。
ナイジェルは目が醒めて本を読んでるのかな。
今日は凄い一日だった。
昨日は現実を目の当たりにし過ぎて声が本当に出ない感じだったけど、今日はみんなで力を合わせて一日を乗り切った。
俺の弟と、俺の高校の同級生が集まり、石巻市で被害が酷かった一画へ。
家屋や車の残骸が群がる中を車はひたすら進む。
家の中からひたすら泥を掻き出し、家具などを外に出す作業が一日続く。
冷蔵庫やテレビ、ソファーなど、家族の思い出が篭った物を。
みんなで協力し合い声を出してものを運ぶ。家の中はとにかく泥だらけ。
ナイジェル、タッキー、ショウ、ケイタ、
俺ら東京組は泥だらけになりながらも弱音を吐かずに作業に打ち込む。
右手の力が段々入らなくなるのを感じる。泥を含んだ畳みや家財はとにかく重い。
家族の人達と話しながらその家の色々な思い出話を聞き、様々な想いが脳裏を走る。
ショウがチェーンソウで道を作るためにある木を切っていた。
作業が終わる頃に家族から聞いたらしいがその木は息子さんが産まれた時に植えた思い出の木。
それを知らずに切ってしまったショウは自分がしてることが正しいか悩んだ。
でもショウは正しいと思う。俺は現地の人にとって一番必要なのは未来だと思うから。家族の人達もそれを分かって俺らを受け入れてくれた。本当涙が出たよ。
宛名が見えない手紙。流されてどこから辿り着いたかわからない車。昔のレコードや本。一つ一つにみんなの思い出がつまってる。俺らには計り知れない思い出が。
黙々と作業を続け、気付けば一軒家の中から殆どの家財や泥を外へ出した。
力を合わせて一つのことをするって本当に凄いことだ。
作業が終わり家族から言われた言葉「本当にありがとう」。
逆に俺らがこの一言に救われてしまった気がする。
俺らが被災地に滞在できるのは一週間。できる限りのことを被災地の人達にしてあげたいと心に誓うと共に強さが備わった気がする。
東京の仲間から預かった様々な救援物資を避難所に届けたときに見た被災者の人達の強さや笑顔。
人間の底力は本当に凄い。
明日も俺らの闘いは続く。
気合いで頑張るぜ!
ケニー























