本書には3つの短編が収録されている。
どれも面白かったが特に『寿司乞食』が気に入った。
これは北町貫多(=西村賢太)が21歳当時の話。
憧れの築地市場の海産物店で働くことになった貫多は、仕事の内容が気に入り、ようやく長く勤めることができるという思いに至る。
しかしながら、1日目の仕事を終えて、社内で歓迎の意味を込めた宴会が開かれたが、ここで酒を飲み過ぎて翌日起床した際には既に勤務時間を大幅に過ぎていて、離職したという話(笑)
結局、憧れの職場であった築地市場では1日だけ働き歓迎会で酒を飲んで寿司を食っただけという体たらく。それゆえこのタイトル(笑)
貫多の駄目っぷりが(ある意味)素晴らしすぎる(笑)