「おけあめ」の代わりに、Lucky Raccoonの思い出 | TAKの部屋

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ムラムラくんという、よく分からない人がよく分からないことを書くブログです。

門松もとっくにしまわれて

睦月どころか如月までとうの昔に過ぎ去ってしまいましたが

皆様はいかがお過ごしでしょうか


80日くらい前の話で恐縮ですが、

新年早々、KANちゃんのツイート通知が来て

頭の中にはてなマークが1000個くらい飛び回ったのは

きっとぼくだけではないでしょう。


そんな幸せな事件と、その直後に起きた大地震、

そして翌日の羽田空港の事故。

なんとも形容しがたい年の始まりでしたが

ぼく自身はというと、仕事が変わりましてね。

楽しくも仕事に忙殺される毎日を過ごしていました。


てなことを言い訳に提示しながら

何も無かったように、2006年のお話を。


何度も書いているように、ぼくはKANちゃんが大好きで

96年以降、ずっとKANちゃんの音楽とともに

ぼくなりの「めずらしい人生」を歩んできました。


その中で、自慢じゃないですが

「ぼくは本当にツイてるなぁ」と思ったのが2006年なんです。


ファンの方ならご存知かと思いますが

この年はちょっとざわつく事件(?)が連発したんです。


その1つが、なんとなく「似てる」と扱われていた

大江千里さんとの「Live Depot」での共演。

そしてもう1つがその直後。

長くお世話になっているライターの森田恭子さんの雑誌

「Lucky Raccoon」のイベントへの

Mr.Childrenの桜井和寿さんとのユニットでの出演です。


この2つ。ぼくは両方、参加してるんですよ。

大江さんとのイベントは東京FMホールかな?

そしてパチスチュはZeppだったと思います。


まず前者。

何故かは分からないけど、ドラムが清水さんじゃなく

しーたかさんだったんですよね。

(このイベント後に行われたツアーもしーたかさんだったので

多分、清水さんは先約があったんでしょうね)

そしてKANちゃんより先にすきになった

藤井フミヤさんや奥田民生さんのライブで

何度となくしーたかさんのドラムを体感していたので

なんか妙に嬉しかったですね。


ちなみに映像やラジオ音源を残している方に

まったく得をしない情報をお教えすると

中野豊さんがステージに登場した際に

「センパイ!」と声を挙げたのは

当時26歳の、ムラムラと名乗る前の、ぼくです笑


この時は、なんとなく

「愛は勝つ」と「まゆみ」と

あと何かメジャーどころをやるんだろうなー

って勝手に想像していたので

1曲目に「ロック試練の恋」をやってびっくりしました。

あとラジオ放送終了後、「遥かなるまわり道の向こうで」も

やってくれたんですよね。

このときの最新アルバムの中で

ぼくはこの曲がいちばん好きだったので

すごく嬉しかったです。


そしてその2ヶ月くらい後だったかな。

Zepp Tokyoで見たパイスチュ。

これは雑誌の電話予約だったんですけど

当落発表のときに電話したらまさかの当選で

当時の彼女と大喜びしたのを覚えてます。


ちなみに、当時はまだヤフオクでの転売が容易な時代で

桜井和寿やトータス松本が出るのにZeppという箱だったため

転売価格が10万円を超えていたのを覚えてます。

売る気は一切なかったけどねw


KANちゃんって、何がすごいかというと

長くファンをやってればやってるほど

何をしてくるか予測ができないんですよ。


ラジオとかテレビは別ですよ?

ああいう場所は愛勝つとまゆみですから。

(そう考えると小田さんの番組はすごいなぁ)


だけどファンから見ても全幅の信頼を寄せている森田さんのイベントで

KANちゃんを大好きな桜井さんとのユニットですからね。

「普通」なわけがないんです。


おっかなびっくり(笑)見ていたら

長い舞台転換(その最中も空港的なアナウンスがあった気がします)のあと

いきなり桜井さんがシャンソンw


「予想外のこと」に慣れてるKANちゃんファンだって

度肝を抜かれる選曲でしたから

マジメ(?)な桜井さんファンは固まったんじゃないでしょうか笑


その後は、KANちゃんがMr.Childrenの

「and I love you」と「僕らの音」を

桜井さんがKANちゃんの「まゆみ」と「世界一」を

それぞれフルコーラス唄うという構成。


こんなユニット、見た事なかったなぁ。


その後、ap bankで再演したから

ご存知の方も多いかと思いますが

and I~はブリッジがちょっと(8小節かな)追加されてて

しかもその部分はKANちゃんが作ってて

そんなことが違和感なくできるのも

ビリーやポール、ジョン、マイケルにスティーヴィーを

精神的にコピーしてるKANちゃんならではだよなぁ

なんて思ったものです。


ちなみに、このイベントは

2年後(?)にもパイスチュで参加してるんですが

幸運なことに、それもぼくは当選して参加したんですよね。


本当に幸せな時間でした。


なぜぼくがこれを書いたかと言うと、

ひとつは紛れもなく自慢。

そしてもっと大きな意味を持つ2つめの理由は

このイベントだけで歌われた「弾かな語り」ばかりが

話題に上がっている気がしているからです。


もちろん、いい曲です。すごい曲です。

でもそんなの、当たり前なんですよ。

だって、KANちゃんだもん。

普段の活動や前に書いたPacific Heavenのテーマで

痛いほど分かってるんだもん。


しかも一緒に歌うのが桜井さんですよ?

そりゃいい曲を作りますよ。

そして、意味のある曲を作りますよ。


だけどぼくがいちばん感動したのは

お互いの持ち歌を、お互いの熱心なファンの前で

普段とは違うギターとピアノだけの編成で

やりきって感動させてしまうプロの凄みだったんです。


KANちゃんの曲を桜井さんが歌えば

そりゃ感動するよ!

って思う方もいるかもしれません。


でも一般的にはそうかもしれませんが

KANちゃんの独特な声と歌い方を

好んで、愛して、追いかけているファンの前で

それができる人って何人いますかね?

(個人的には桜井さんとaikoさんだけです)


逆に、歌の上手さも、声の音域の広さも

圧倒的に上の桜井さんの楽曲を

日本一多い=日本一メジャー思考なファンの前で

歌い切れるKANちゃんのすごさも

もっと伝わってほしいと思っています。


最後に。

このイベントではほかにも、嬉しいことがありました。


ライブに行くほどじゃないけどカラオケではよく歌う。

そんなミーハー丸出しで好きだったトータス松本とゆずを

初めて生で見れたのがこのときでした。


あと、普段はスタジアムやドームでやるがために

演奏力を過小評価されていたミスチルのドラム、Jenさんの

びっくりするくらい重く、個性的なドラミングを

ライブハウスで堪能できたことでした。


Jenさんは忌野清志郎さんのカバー曲で

大事なキメをミスってしまい

桜井さんに「こんなに下手だと思わなかった」って

言われてたけどね笑


でもそんなのはただのミスですから。


売れてるバンドってバカデカい箱でやるから

伝わりにくいんだけど

ライブハウスでやったらめちゃくちゃ音が重いんですよ。

(音響さんやテクニシャンさんの質の高さもあると思う)

(それも含めて「ミスチル」というチームの演奏力だと思ってます)


アンコールはトータス松本が「ガッツだぜ」を

KANちゃんが「愛は勝つ」を

桜井さんが「innocent world」を

それぞれメインで歌って大団円だったんだけど

そのときも思いましたね。

Jenさんがドラムを叩いてるおかげで

Innocent~だけは「ホンモノだ!」と感じられるんだよなーって。


これって、すごいことですよ。


ベースとドラムは目立たないけど

音楽の骨組みというか土台にあるものだから

そこが違うと、似ても似つかない「カバー」になっちゃう。


Jenさんとか、ウルフルズのサンコンJr.さんが

ドラマーとしてどのくらいの力量に値するのか

ど素人のぼくには分からないけど

「売れ続けてるバンドのメンバーは流石だな!」

そう思わせてくれるだけの

独特な個性を持っているんだと感じました。


あ、大事なこと忘れてた。

すっげえ久しぶりに、このライブで川西さんのドラムも聞いたんだ!

ユニコーンの初代リーダーでいちばん年寄りの川西さん。もしくは西川さん笑

ジュンスカの宮田さんたちと組んだ

ジェット機っていうバンドで出てたんですよねー。


若かりし頃、ユニコーンのカバーバンドで

なぜかドラムを叩いていたぼくからすると

それもとても幸せな出来事でした。


2006年か。

もう18年も前なんですね。


まだぼくも若くて元気で

パチプロなんかをやりながら

明るい未来を夢見て楽しく生きていた時代の

大切な思い出です。


18年前のぼくに伝えたいですね。

あの頃、思い描いていた未来とはかけ離れてるけど

でも今、43歳になっても

とっっっても幸せに、自由に生きてるよ。と。


そして、そんな幸せな今になっても

2006年の自分は、別軸の幸せを味わった時代だよ。と。


胸を張って生きろよ。と。


そして、絶対届かないし戻らないけど。

その4年後に別れちゃうけど。


別れる日まで、隣にいる人を大切にしろよ。と。