思い出したかのように「英語の歌詞を和訳しよう」シリーズです。
Billy Joelというシンガーソングライターがアメリカにおります。本国だと何がいちばん有名なんですかね。代名詞とも言えるPiano Manでしょうかね。
これがイギリスだときっとUptown Girlになるんでしょうね。本人のシングルとカバーしたWESTLIFEのシングルとで、2回もビルボードチャートの1位に輝いたくらいですから。
日本の場合また少し違って、きっとThe Strangerなのでしょう。ぼく自身は世代ではないのでピンときませんが、どうやら70年代後半から80年代にかけて、ディスコでヘビーローテーションされていたそうです。
(余談ですが、親日家でもあるビリーはそのことをきちんと把握しており、日本でのライブでのみ必ずストレンジャーを演奏してくれます)
そしてもう一つ、日本でものすごく人気のある曲があります。それが今日紹介する「Honesty」です。
こちらもあまり本国やイギリスでは人気がないようで…ベストアルバムに収録されるのは日本盤だけ、ということのようです。
きっとね、歌詞が日本的といか演歌的というか、女々しい感じなんですね。こんなこと言うと強くなってしまった日本女性に怒られちゃうかもしれませんが、まぁ発表当時の、ということで。
では、ブロックごとに訳していきますね。音源はアマゾンミュージックとかアップルミュージックとかYouTubeとか、まぁそのへんを駆使してください。すぐ見つかりますから。
Honesty
If you search for tenderness.
It isn’t hard to find.
You can have the love you need to live.
もし君が「優しさ」を探しているのなら、そんなのはすぐに見つけられるよ。生きるのに必要なくらいの「愛」だって手に入れられるさ。
But if you look for truthfulness.
You might just as well be blind.
It always seems to be so hard to give.
でも、もし君が「本当の真心」を探しているんだとしたら…盲目にでもなった方がいいかもしれないね。真心をこめることはいつだってとても難しいから。
Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.
「誠実さ」──なんて寂しい言葉なんだろう。みんな嘘つきばかりの世の中だもの。
「誠実さ」──めったに聞かない言葉だよね。でも、これこそぼくが君に求めているものなんだ。
I can always find someone to say they sympathize.
If I wear my heart out on my sleeve.
ぼくが本心をさらけ出しさえすれば、同情してくれる人くらいすぐに見つけられるさ。
But I don’t want some pretty face to tell me pretty lies.
All I want is someone to believe.
でも、ぼくはかわいい顔をして優しい嘘をついてくれる人なんて求めていないんだよ。信じられる人がいれば、それだけでいいんだ。
Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.
「誠実さ」──なんて寂しい言葉なんだろう。みんな嘘つきばかりの世の中だもの。
「誠実さ」──めったに聞かない言葉だよね。でも、これこそぼくが君に求めているものなんだ。
I can find a lover.
I can find a friend.
I can have security until the bitter end.
Anyone can confort me with promises again.
I know, I know.
恋人や友だちなら見つけられる。ほろ苦い結末が待っているとしても、それまでは彼らのおかげで安心して生きていける。裏切られたって、仲直りすればまた皆が優しくしてくれる。分かってる。分かっているさ…。
When I’m deep inside of me.
Don’t be too concerned.
I won’t ask for nothing while I’m gone.
ぼくが本当に落ち込んでしまっても、そんなに気にしなくていいよ。何かをしてほしいなんて頼んだりはしないから。
But when I want sincerity.
Tell me where else can I turn.
’Cause you’re the one that I depend upon.
でも、もしぼくが優しさを求めるとしたら…君以外のどこに行けばいいっていうんだよ。ぼくが信用できるのは君しかいないんだ。
Honesty is such a lonely word.
Everyone is so untrue.
Honesty is hardly ever heard.
And mostly what I need from you.
「誠実さ」──なんて寂しい言葉なんだろう。みんな嘘つきばかりの世の中だもの。
「誠実さ」──めったに聞かない言葉だよね。でも、これこそぼくが君に求めているものなんだ。
(歌詞、ここまで)
どうですか? かなり病んでますよね。それもそのはず。ビリーは非常に精神が弱く、何度も入院しております。鬱と人間不信、それが人間ビリーの正体です。
この曲、何がすごいって、もう妄想だけがどんどん膨らんで、落ち込んでいってるんですよね。
顕著なのはブリッジの部分。
友だちや恋人なら見つけられる。でもその先にはほろ苦い終わり(これは推測ですが「裏切り」でしょうね)が待っている、と決めつける。でももう1回仲直りすれば、またみんな優しくしてくれる。
まぁ、アメリカを代表するシンガーソングライターですからね。有象無象が近寄ってくるんでしょう。心の弱いビリーは、そのたびに信用しては裏切られ、そしてさらに精神が蝕まれていく…ということを繰り返して来たんだと思います。
このあたりは一般人であるぼくらとイコールに考えてはいけないのかもしれません。
話がそれすぎました。
とにかく、とても心の弱いビリーだからこそ描ける世界観であり、そんな彼が「君だけは信じている」「君だけがいてくれればいい」と歌うわけです。どうです? 日本的だと言った意味が分かるでしょうか。
ビリーにはもうひとつ、こういうタイプの曲があります。代表曲のひとつである「Just The Way You are」です。かいつまんで言うと、こちらの曲では「着飾らなくていい、変わらなくていい、ありのままの君を愛してる」と歌っております。邦題は「素顔のままで」でしたかね。
ちなみに、HonestyとJust the way~はほぼ同時期の曲です。Honestyが1978年、Just the way~が1977年ですからね。
アメリカやイギリスではJust the way~の方が人気があるようですが、日本だと反対。きっとHonestyは歌詞もメロディも暗いのに対し、Just the way~はメロディ自体はそこそこ明るいから、なんですかね。演歌的性格を許容できる日本はとことん暗くてもいいけど、アメリカとかだと暗すぎるんでしょうか。
ということで、久しぶりの和訳(意訳?)シリーズはこれにて終わり。ちなみにこの曲、どこまでもダウナーになるので、落ち込んでいる時は聞かない方がいいですよ。最後に書いても意味ないけどね(笑)。