古い水夫と新しい海 | TAKの部屋

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ムラムラくんという、よく分からない人がよく分からないことを書くブログです。

吉田拓郎のデビュー曲は
イメージの詩、というものだった。

オヤジが好きだったから
初めて聞いたのはもういつだか覚えていないが
きちんと歌詞を読んだのは18くらいだったと思う。

禅問答のような歌詞が印象的な曲だ。
表裏一体というか、前節の疑問を
自分なりに答えるという手法は
デビュー曲とは思えない仕組みだが
それ以上に感心したのは以下の2節である。

「気取った仕草がしたかったアンタ 鏡を見てごらん
気取ったアンタが映ってるじゃないか
アンタは立派な人さ」

「古い船には新しい水夫が乗り込んでいくだろう
古い船をいま動かせるのは 古い水夫じゃないだろう
なぜなら古い船も新しい船のように 新しい海へ出る
古い水夫は知っているのさ 新しい海の怖さを」

上はただの皮肉と捉えればそれまでだが
多分そうではない。
どんなカタチであれ、望み通りに生きられるのならば
それは立派なことなのだ。

下については言うまでもないだろう。
新しい海の怖さが分かるからこそ
古い水夫は身を引く。
その日はいつか訪れるのだから
情けないことでもカッコ悪いことでもない。

この歌を23くらいで作った吉田拓郎は
なんという鬼才であろうか。

別に俺は今の音楽を否定する気はないが
今の23才がこういう歴とした着眼点をもって
社会を、人間を描けるとは思えない。

愛や恋は、特に多感な10代にはとても重要だが
社会や人間のあり方というものも
同じくらい重要だと思うのだが……

普遍性というのは特に商業音楽において
もっとも重要なのだと分かってはいるけど
その対象が色恋に終始してしまうようでは
音楽だけではなく日本の未来が
果てしなく不安になってしまうなぁ。



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