市川海老蔵さんが重傷を負った事件は、歌舞伎に多大な影響を及ぼしている。海老蔵さんは現在、京都・南座で公演中の「吉例顔見世興行」モンクレール アウトレットを休演したほか、来年1月の公演が中止になれば損失は1億~2億円に上るとされる。コマーシャルも自粛になり、関係者は「イメージダウンが甚大だ」と嘆く。

 来年1月3日開幕予定の海老蔵さん主演の「初春花形歌舞伎」(東京のル・テアトル銀座)。演劇関係者には「復帰は間に合わないのではないか」と悲観的な声が強い。公演中止となれば、損失は1億~2億円に上るとみられ、興行元の松竹では初日延期や演目差し替えも含めて厳しい判断を迫られる。

 海老蔵さんの経過は良好とされるが、演劇評論家は「目を見開いて表情を決める見得(みえ)や、上演予定の『勧進帳』では弁慶の飛び六方(ろっぽう)という激しい動きもあり、予定通りにやるのは難しいだろう」と話す。

 1月公演で海老蔵さんは座頭(ざがしら)を勤め、昼夜合わせ6演目のうち5演目で主演。しかも市川家の芸である歌舞伎十八番と新歌舞伎十八番の演目が並ぶ。前出の演劇評論家は「(父の)團十郎さん以外では代役がきかない演目モンクレール レディース」と断言する。

 しかし、團十郎さんは1月、新橋演舞場(東京・東銀座)の「寿初春大歌舞伎」に昼夜出演予定で、松竹関係者は「周囲にさらに迷惑をかける。海老蔵の代役はないだろう」と話す。

 1月は都内4劇場のほか、大阪松竹座でも歌舞伎公演があり、演目を差し替えても俳優の融通は難しい。

 さらに深刻なのが、歌舞伎そのもののイメージダウンだ。海老蔵さんが出演する全テレビコマーシャルの放送自粛も決定。「歌舞伎座建て替え中で本拠地を失っている時期に、こうした報道が出ることのダメージは計り知れない」(演劇ライター)と懸念する声も上がっている。



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