「聖の青春」読了した。松山ケンイチさん主演映画が、今秋公開予定で関心持ち手にとって見た。
1998年になくなった将棋のプロ棋士である村山聖さんに生涯をおった、ノンフィクションです。
将棋に関しては、駒の動かし方がわかるくらいで、ろくにやったこともなく、
登場する将棋界の棋士のかたなども、羽生さん、谷川さん、米長さんくらい知らなかったのですが、
子供の時から腎臓の難病と闘いつつ、将棋界の最高位「名人」を目指して、
それこそ全身全霊、自分の存在をかけて打ち込み、あと一歩のところにまでたどりつきながら、がんでなくった村山聖九段の物語。

将棋に対して、自分の全生命、全存在をかけるかのように打ち込み、
「やるからには勝たなければ意味が無い」が信条。

棋士仲間との趣味の麻雀の勝負でも、勝つことにこだわっており
「いやじゃ」と言い出して、納得がいかないことがあるとてこでも曲げない
 とてつもなく頑固なとこもありました。

が一方、周囲の棋士仲間、奨励会(棋士の養成機関)会員たちには、
別け隔てなくせっし、純粋で屈託なく思いやりのあり、明るい性格で、周囲の人達からは、非常に好かれ、愛されている人でもありました。
少女漫画や推理小説の大ファンで、自宅のアパートには本が山積みにされていて、人が入れないほどであった。

師匠の森信雄棋士との交流は、もうすごい師弟愛をひしひしと感じ、
(少女漫画を頼まれて、本屋を幾つも探しまわった。村山さんが病気で動けなくなった時は、下着まで洗ってあげたことなどなど)

圧倒的な実力とその威厳有る姿に、ほかの棋士や仲間がかしこまってしまう中でも、谷川浩司名人へ闘志を燃やす姿があり、
ほぼ同時期、同世代に現れた天才羽生善治さんほかライバルたちとの
勝負。

(羽生さんとは将棋では宿敵の関係だったが、お互いに好意的で、
 村山さんは、羽生さんの卓説した天才でありながらも、
 偉ぶったところもが全くなく、親切、温厚で周囲の人に別け隔てなく接するところ がすごく好きだったようです。 

 村山さんが偶然道で出会った羽生さんを、食事に誘い、一緒に楽しく談笑するエピソードが載ってます。
 秋に公開予定の映画で村山さん役を演じる松山ケンイチさんが
 「ヒロインは羽生善治さんという硬派な映画です。」みたいに言ってました が、激しいライバルでもありながら、微笑ましくもあります。)
まれに見る素晴らしい内容でした。
秋の映画も見に行ってみようと思いました。
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