「マイルCS」に出走予定の《エヴァズリクエスト》《サプレザ》を紹介する。
まず《エヴァズリクエスト》。この馬はイギリスの馬で、馬主はマルライアン。イタリアGI「リディアテシオ賞」を制したこの馬以上の活躍馬は所有していないが、馬主歴20年以上のベテラン馬主だ。
調教師のシャノンは、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ、ポーツマスなどに所属し、イングランド代表FWとして通算21点挙げた元サッカー選手で、現役引退後に調教師に転向。今年の「凱旋門賞」で3年連続2着という珍しい記録を作った《ユームザイン》も管理するなど、今は100頭以上の馬を管理しているやり手の調教師だ。元サッカー選手だけあって、マンチェスター・ユナイデットの監督をしているファーガソンの馬も管理しているらしい。
日本の競馬は初めてではなく、一昨年の「ジャパンC」に《ハリカナサス》で挑戦したり、1998年には「富士S」に《ムシェア》を挑戦させた事もある。
そして、ジョッキーのムンロは10年ぶりに日本競馬に参戦する。ここ数年日本で活躍しているルメールやデムーロ、ペリエなんかと比べると日本での実績はそうでもないが、ムンロが日本で騎乗していた当初は外国人の日本参戦がそれほど多くなく、名前を覚えている方が多いのはそのためだろう。
《エヴァズリクエスト》は4歳牝馬で、通算成績は25戦7勝。07年にアイルランドGIII「パークS」、09年にイギリスGIII「プリンセスエリザベスS」、イタリアGI「リディアテシオ賞」を制しており、2走前にはトルコでも重賞を勝っている。
ムンロとコンビを組み始めてからは2戦2勝で、2走前には60キロの斤量を背負って勝っているだけに今回の55キロは有利だ。ただし、マイル戦の持ち時計はフランスのドーヴィル競馬場で記録した1分35秒7しかなく、日本の高速馬場、それに伴う日本競馬のペースに対応しきれるかは疑問とも言える。
やはり、陣営はパンパンの良馬場で時計勝負になるのはどうかと心配。それだけに、これから馬場が回復していくようなら、馬券的には厳しいんじゃないかと考えている。
1頭目が非常に長くなってしまったので、《サプレザ》は簡潔に。この馬はフランスの馬で、馬主のマッキンタイアはもうすぐ90歳になるお爺ちゃん。若かりし日に何をやっていたかは知らないが、今は馬主を趣味に悠々自適な毎日を送っているらしい。
調教師のコレは36歳の若手調教師で、父は1987年の第7回「ジャパンC」を《ルグロリュー》で制しており、地元フランスでも大レースをいくつも制覇している名調教師。03年に《タイガーテイル》を送り込み「エリザベス女王杯」で《アドマイヤグルーヴ》《スティルインラブ》に続く3着、「ジャパンC」で6着し、日本競馬への参戦はそれ以来となる。鞍上のペリエについては説明不要だろう。
《サプレザ》は通算9戦4勝という一見地味な成績だが、負けた5戦も全て4着以内に入線しており、5着以下は一度も無いという安定株だ。
マイル戦の持ち時計は1分34秒3。これ自体はフランスのドーヴィル競馬場で行なわれた直線競馬で記録したものだから参考にしづらいが、イギリスのニューマーケット競馬場で1800mを1分48秒0で走破しており、ペースの速い日本の競馬に対応出来る可能性が高いのは、こちらの方ではないかと思っている。
「マイルCS」に出走する2頭だが、どちらかと言えば《サプレザ》の方に魅力を感じている。直前の状態を見極め、馬場状態も考慮しながら、買い目に加えるかどうか考えたいと思うから、当日の買い目にはぜひ注目してくれ。