~オーナーの傾向~
京都に本拠を構える「ご当地馬主」を狙い撃ち!


 東京・中山と同じく関西系の馬主さんは大阪に本業の本社がある関係で、京都・阪神の両競馬場で“ヤリ”が仕込まれるケースが多い。この辺はケース・バイ・ケースになるから難しい所だけど、ダイシンの大八木信行オーナーのように、


京都市内に本業の本社を構える


「京都ご当地馬主」を狙い撃つのがベターだ。

 俺は東北出身なので京都も大阪もそんなに変わらないと思っていたけど、何でも京都の人は『同じ関西圏でも大阪と一緒にしないでくれ』的な考えがあるらしい。言われてみれば俺も宮城と福島を一緒にされたら全力で否定するが(苦笑)、それと同じようなモンかも知れない(※余計わかりにくいか…)。これを聞いて京都がお膝元の馬主さんは「地元意識が強い」裏付けになったし、今回ヤリ度をつけた馬主さんの大半が京都の有力者だ。


~馬主別解説~

・大八木信行(ダイシン)ヤリ度【S】
ダイシンオレンジ・ダイシングロウ・ダイシンサーベル

 成績を振り返ると全体では【5-2-2-8】と安定した成績を残しているが、オーナーのお膝元である京都での成績は【3-2-2-1】。馬券に絡まなかったのはデビュー当初の芝レースのみと、京都で“ヤリ”を連発しているのがわかるだろう。年明けの平安Sでは惜しくも2着に敗れオーナー悲願の重賞制覇こそならなかったが、昇級戦にも関わらず強敵相手に見せ場タップリの内容だった。
 ちなみに、本業は京都市内に本社がある建設会社の代表。ダイシンオレンジを含めた所有馬の過去3年成績は【7-1-2-12】。勝率31%、連対率36%、複勝率45%と、京都で成績が特筆している。オーナー・サイダー的には文句なしのSランクで、所有馬が少ないため“ヤリ”が見極めやすい馬主さんだ。


・太田美實 ヤリ度【A】
メンデル、エイジアンウインズ、ロイヤルタッチ

 知る人ぞ知る「京都ご当地馬主」。本業は京都市内にある「太田医院」の院長で、ウイニングチケット・ロイヤルタッチ・エイジアンウインズなど、所有頭数の割に“当たり”を引く馬運の強い馬主さんだ。現在は夫人の太田珠々子オーナー名義と合わせても10頭程度しか所有しておらず、ダイシンの大八木オーナーと同じく少数精鋭の“ヤリ”が特徴。しかも所有馬の大半を仕上げに定評がある藤原英厩舎or旧・伊藤雄二厩舎の流れを組む笹田・梅田智厩舎に預けているから、ヤリの信頼度はかなり高い。


・ダノックス(ダノン)、野田みづき(ミッキー)ヤリ度【A】
ダノンパッション、セントラルコースト、ミッキーパンプキン

 今回の京都“ヤリ”馬主リストで唯一京都が本拠ではない馬主さん。ダノックスの野田順弘オーナーは会計ソフト「勘定奉行」シリーズで有名な「オービック」の会長。妻の野田みづきオーナーも同会社の副会長で、ご夫婦揃って京都馬主会に所属している。それもあってか過去3年の京都成績はダノックス名義が【15-5-11-51】勝率18%、連対率24%、複勝率39%、野田みづきオーナー名義は【5-5-1-16】勝率19%、連対率37%、複勝率41%と半端じゃない。
 とくにオーナーの期待馬は京都でデビューさせる傾向が強く、ダノンゴーゴー(ファルコンS)、セントラルコースト(コーラルS)、ミッキーパンプキン(萩S)は京都で新馬勝ちしている。最近は所有馬も年々レベルが上がっているし、そろそろGⅠ級の大物が誕生するかも知れない。


・八木良司、八木昌司、八木秀之(タガノ)ヤリ度【B】
タガノエリザベート、タガノクリスエス、タガノサイレンス

 昌司氏・秀之氏は息子で、所有馬の8割以上は父である良司氏名義だ。栗東トレセンの外厩施設として使用されることの多い「宇治田原優駿ステーブル」代表を務め、他にも京都市内で建設業を経営している。09年は昌司氏名義のタガノエリザベートがファンタジーSを制覇。良司氏名義でもタガノサイレンスが平安Sを勝つなど、お膝元の京都で“ヤリ”は目立つ。最大の難点は所有頭数が多いので、勝負馬の見極めが難しいこと。最近の傾向だと期待馬は栗東の松田博厩舎に預けているので、それを狙い撃てばハズレは少ないだろう。


・兼松利男、兼松昌男(カネトシ)、兼松忠男(テイケイ) ヤリ度【B】
カネトシコウショウ、カネトシカバナー、カネトシディザイア

 タガノと同じく所有馬の半数以上は父・利男氏名義で、昌男氏・忠男氏は息子。本業は京都で複数の会社を経営している地元の有力者で、1月30日京都6R新馬戦を単勝146倍の超人気薄で快勝したカネトシマイコサン(馬名の由来は京都の舞妓さん)を見れば、地元意識が強いのが伺い知れるだろう。所有馬にカネトシソレイユ、ディオス、パサージュなど詰めの甘い馬が目立つのも特徴だけど、それは「大人の事情」により書けないので、読者各自で察してくれ。