さて,【読書シリーズ】の第2弾ですw
今回は昔から好きな作家の本多さんの本を載せてます。
「WILL」 本多 孝好
若くもなく、かといって年をとったとも言えない中途半端な30歳という年齢に近い、小さな葬儀屋を営む独身女性を主人公に、彼女をとりまく小さな事件を淡々と紡ぐ連作短編集。
本書は7年前の作品「MOMENT」の続編として出版されたとオビにある。
しかし残念なことに前作の記憶はほとんどない。
確かに前書は読んでいる。当時、この作家に対する印象は強い。とても良い印象を持っていた。
しかし前作の記憶は、病院を舞台にし、死を目前にした患者の最後の願いをかなえる掃除夫の物語ということしか思い出せない。
7年後のいま、前作の主人公神田が、遠いアメリカから電話で森野を支える関係という点を考えると、
やはり前作を読んでから本書にあたるべきだった。ちょっと悔しい。
そういえば、当時のこの作家のすべての作品について、良い印象は残っているが細かい記憶がない。それがどういう意味なのかはまた改めることとしたい。
そして本書を理解するために「MOMENT」の再読をした。
前作の森野と本書の森野との間にどうにも違和感を覚えた。同じ人物に繋がらない。
それは読む順のせいだろうか?
それはともかく、やはり本書は前作に続けて読むべきだ。並べてみると、作品のつながりがよく分かる。
前作は「死を目前とした人が『足掻きながら』生きる物語」、対して本書は「残された者が生きる物語」という構造が見える。
前作に比べると本書では森野のモノローグがあるせいだろう、森野の中身が少し見え、
そこに不器用な女の子の姿を少し垣間見ることができる。
前作の主人公に比べ、今回の主人公のクールさは不器用故であり、読者を少し遠ざける。
よく言えばベタベタとしない。それが読者の感情移入を少し阻むのも事実だ。
ただ、暑苦しくなりそうなエピソードが乾いた文章で淡々と綴られることは、表紙カバー写真の星空の風景のようにしんとした夜の静けさにも似て好ましい。
何か大きな事件が起きる訳でも、大きな物語の流れがある訳でもない。
小さな、町の葬儀屋の周りに起こる、色々な境遇の人々の小さな物語。
心地よい距離、そして語られるミステリー。本書にミステリーが必要であったかどうかは別として、
最近の作品ではなく、昔のこの作家の作品のように心地よい読後感を与えてくれた。
本書の読後には心地よさが残る。
本書にあった、いまどきの幽霊はかはたれどきや、たそがれどきでなく、真夜中に現れるという意味の文章はちょっと粋に感じました。
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