2016年 日本
監督 新海誠
主演 神木隆之介(声)

新海誠監督5作目のアニメーション。

飛騨の田舎町に住む、女子高生の宮水三葉。
宮水神社を祖母と妹の3人で守っている。
母親を病気で亡くし、父親は神社を出て、その町の町長になっていた。
「神社の娘」「町長の娘」
狭い田舎町でそう言われることに嫌気のさしていた三葉は叫ぶ。
「生まれ変わったら、東京のイケメン男子になりたい」

東京に父親と2人で暮らす、男子高生の立花瀧。
友達とのカフェ巡りや、憧れの先輩がいる店でのバイトで、日々を過ごしている。

朝、瀧が目を覚ますと、自分の胸元が膨らんでいる。
朝、三葉が目を覚ますと、自分の胸元に膨らみがない。

リアル過ぎる1日を過ごし、次の朝目を覚ますと、自分に戻っている。
学校に行くと、昨日の自分の異様な行動を教えられる。

2人の意識が入れ替わっている。
瀧も三葉もそれに気づく。

入れ替わる日々を何日か体験した後、
突然入れ替わることがなくなる。

それは「今晩は彗星が見える日だね」と三葉が言っていた日を過ぎてからだった。


新海誠監督作品は初見。
社会現象と呼んでもいいくらい話題になっている作品。

まずは評判の高い風景描写。
確かに美しいく、匂いや温度を感じられそうなくらいリアルな描写。
東京の街中も美しいが、やはり飛騨の森や湖や山や星といった自然がとても美しい。
これでもか!というくらい風景描写が多い。

ストーリーは、転校生+時をかける少女+α。
セリフや行動に様々な伏線がはられ、後でそれを回収していく。
ただ回収されない伏線もあり、そこは想像力が必要。
個人的には、何でもかんでも説明してくれる映画より、想像させてくれる映画の方が好み。
日本映画やフランス映画に多い気がする。
突っ込みどころがある点も、実は伏線があるのでは?と思うが、1度見ただけでは分からない。
ラストは漫画のようなハッピーエンドだが、とても清々しく浄化された。

RADWIMPSにはあまり興味はなかったし、テレビで少し流れてるのを聞いたことあるくらい。
だったが、声質が映画の雰囲気にぴったりだと思う。
BUMPに似てる気もするが、歌い方や曲も含め、この映画がMVかと思うくらい。
監督が曲に合わせて演出を変えたという話も納得。
素晴らしい出会いだった。

神木隆之介、上白石萌音らの声優陣も違和感なく良かった。
中身が入れ替わった時の演技も違和感がなく、アニメーションの世界を楽しめた。


若干ヲタアニメっぽい演出はあるが、美しい景色とピュアなストーリーに浄化される映画。

新海誠監督の過去作も見てみよう。
2016年 アメリカ
監督 バイロン・ハワード/リッチ・ムーア
主演 上戸彩(声)

ディズニー製作のアニメーション映画。

ウサギのジュディは小さい頃から正義感の強い子だった。
いじめっ子のキツネに立ち向かってゆくが、体が小さいせいで負けてしまう。
ジュディは警察官になることを目指すようになる。
しかし、今までにウサギの警察官はいない。

ズートピアは近代都市。
草食動物も肉食動物も、小さな動物も大きな動物も共存している。

周囲の反対と心配を押し切って無事に警察学校を卒業したジュディは、そのズートピアに配属される。
赴任初日に与えられた仕事は駐車禁止の取り締まり。
悪者を逮捕したかったジュディは、嫌々ながらも駐車禁止の仕事で目標を達成する。

その途中、アイスキャンディ屋で販売拒否にあっているキツネのニック親子に出会う。
正義感の強いジュディは、キツネにもアイスキャンディを販売するよう命じて助ける。

ズートピアは近代都市、などと言われてはいるが、実態は差別が横行している都市だった。

その後もジュディは駐車禁止の取り締まりを続けるが、途中で再びニックの姿を見かける。
不審に思って後をつけると、ニックはアイスキャンディを小分けにして転売し、お金を稼いでいたことが発覚。
ニックは詐欺師だったのだ。

落ち込むジュディ。
しかし次の日、偶然から行方不明事件を46時間以内に解決するよう命じられる。
何の人脈もないジュディは、ニックを騙し返して味方につけ、事件の解決に向かう。
それがズートピアで起きている連続失踪事件と関連するとは思わずに。


2Dの日本語吹替で鑑賞。
多分3Dの方が良いと予想する。

夢と希望をうたってきたディズニーが、差別問題の解消を真正面から主張した。
テーマは「他者の違いを受け入れて認める」。

教育用アニメのようなテーマだが、その質はずば抜けて高い。
動物達の1本1本の毛の動きや目の動き、さらに背景までもが精密で臨場感がある。
さすがはディズニー。
やはり3Dで見たかった。

ストーリーにもケチのつけるところはない。
正義感に満ちた一辺倒なストーリーだけでなく、所々で緊張感を和らげるギャグやブラックジョークが入って、
疲れることもない。
個人的には、免許センターのくだりとゴッドファーザーオマージュはツボに入った。
最後のスピード違反のオチは声をあげて笑った。

サスペンスの要素あり、
バディものの要素あり、
ホントにケチのつけどころがない。

唯一、ケチをつけるとしたら、吹替。
ジュディがニックに泣いて謝るシーンの声の演技が入ってこなかった。
もう1回、字幕3Dで見たい。


凄いとしか言えないディズニー映画。
でもやっぱりマッドマックスの方が興奮する。
2016年 日本
監督 小泉徳宏
主演 広瀬すず

人気マンガの実写映画化。

綾瀬千早と真島太一・綿谷新の3人は、子供の頃にチームでかるた大会に出場した。
かるたを続ける
と誓い合った3人だったが、小学校卒業と同時に引っ越しと進学でバラバラになってしまっていた。

瑞沢高校に進学した千早。
全国大会に出れば2人に会える。
その思いでかるた部を作ろうと勧誘を始めるが、競技かるたの激しさのせいか、なかなか部員が集まらない。
そんな時、瑞沢高校に編入していた真島太一を見つける。
驚きながらも大喜びする千早。
2人でかるた部発足に向けてメンバー集めを始め、かつて全国大会2位だった西田くん、古典大好きな奏ちゃん、机にかじりついて勉強ばかりしている机くんを部員として迎え、晴れてかるた部が発足する。

まずは関東大会。
その優勝目指して練習に明け暮れる日々が続いた。
全国大会で新たに再開するために。


原作は未読。

大まかなストーリーは単純なスポ根もの。
古くはベアーズ、最近ならルーキーズ。
寄せ集めチームが試合をする度に強く繋がっていくというもの。
これをどう膨らませていくか?がオリジナリティーに繋がっていく。

これはマンガ原作なので、競技かるたを舞台にしたという点は原作が凄いのだが、その競技シーンが臨場感にあふれ、とても激しく見えるのは映画の凄さ。
デフォルメされたシーンもあるが、そこは本物っぽさを出そうとしていないので、オイオイと突っ込みたくはならない。
ただ残念だったのは、下の句のクイーンとの試合シーンにスローモーションが多く使われたこと。
せっかく臨場感とスピード感があったのに、中断された。

次に恋愛シーン。
青春映画っぽく、ベタベタせず、爽やか。
これは多分キャストによるものだと思う。
千早という、馬鹿正直でアホ可愛い役を広瀬すずが演じたことで、爽やかさに溢れたものになった。

そしてこの広瀬すずが凄い。
微妙な表情や、崩した表情、泣き顔、強い目力、かるたシーンの迫力、などなど。
何度も泣かされた。
アイドルっぽく扱われているが、とても良い女優だと思う。
末は吉永小百合か。

野村周平も真剣祐も抑えた演技が良い。
このおかげで広瀬すずの演技の強弱が際立っている気がする。
他のメンバーも、それぞれのキャラクターにぴったりのキャスティングと演技だった。
とても良い雰囲気を出すチームだと思う。

主にこの2点、「競技かるた」「キャスティング」でオリジナリティー溢れる魅力的な青春映画になった。

爽やかで泣けるスポ根青春映画。
続編の製作も決定したようなので、是非早く見たい。
俳優達の年齢の問題もあるので。
2014年 日本
監督 入江悠
主演 野村周平

榎屋克優のマンガを実写映画化。

スリーピースバンド、その名も「ロックンロール・ブラザーズ」。
田舎から東京に出てきた3人だったが、人気も出ず、金もなく、女にもモテナイ。
家賃も払えず、ライブハウスに居候するしまつ。

いつものように少ない観客の前でライブをしていると、突然若い女性が乱入。
ギター兼ボーカルの拓郎を蹴飛ばし、ギターを奪い「雨上がりの夜空に」を歌い出す。
彼女はライブハウスのオーナーの娘でアイドル歌手の宇田川咲。
外に漏れ聞こえて来た曲を聴いて、ライブハウスに酔っ払いながら入り込んできたのだった。

彼らの曲が気になった咲は、次のライブにも現れ、自分に曲を作ってくれるよう依頼する。

果たして曲は作れるのか?渡せるのか?


原作は未読。

主人公の拓郎が、あまりにも変すぎる。
ライブ中はともかく、普段の行動も不審。
まともに話せない、まともに歩けない、まともに仕事できない。
誰をモデルにしたらこうなるの?
これはロックじゃなくて、異常者。

音楽映画で一番大事と言っても過言ではないのは、音楽。
残念ながら、バンドの曲がつまらない。
普通以下のパンクロック。
やはり映画「BECK」の演出方法は最高に良かった。
二階堂ふみの「雨上がりの夜空に」だけは良かった。

病院の隣の屋上でライブやるとか、金もないのに無料でCD配るとか、業界人に悪く言われてバンドやめちゃうとか、ご都合主義な展開が多かった。
これで病気まで治っちゃったら良かったのに。

原作はどうなんだろう。

ロックやる人=異常者と、勘違い甚だしい映画。

書いててなんだか腹たってきた。
ロックを馬鹿にしてない?
入江悠監督はそんなことないと思うけど。。。
1987年 アメリカ
監督 メナハム・ゴーラン
主演 シルベスター・スタローン

アームレスリング大会で優勝を目指すトラッカーが、10年会っていなかった息子の信頼を取り戻す物語。

コンボイ・トラッカーのリンカーン・ホークは、10年前に妻子の元を去った。
その孤独感を紛らわすため、行く先々で賭けアームレスリングを行っていた。

その元妻が重病で入院。
元妻から、義父が育てている息子マイケルを病院まで連れてくることを頼まれたホーク。
突然学校に現れたホークに戸惑うマイケル。
しかし、母とホークの写真を見せられ、渋々ホークのトラックに乗り込む。

孫を連れさられた義父は激怒。
お金に糸目はつけず、連れ戻そうと躍起になる。

果たして、ホークは義父から息子を取り戻せるのか?


鑑賞済ではあったが、すっかり忘れていたため、何年ぶりかで鑑賞。

まず、音楽に時代を感じる。
SAMMY HAGERやCHEAP TRICKやKENNY ROGGINS。
80年代を彩ったミュージシャン達。
サントラを欲しくなった。
そういえば、CHEAP TRICKは最近新譜を出してたなぁ。

ストーリーは単純。
ロッキー+親子の絆取り戻し。
ふと気づくと「リアル・スティール」は、これにそっくりだ。

アームレスリングシーンはリアリティに欠ける。
本物を見たことはないが、逆転が多かったり、相手の手を叩きつける直前に少し戻りたり、疑問に思うシーンが多い。
だいたい体重差が50kgもあるのに、闘うこと自体(さらには軽いほうが勝つこと自体)不自然に思う。
腕相撲レベルでも、あんなに逆転することはないと思うのだが。。。

ホークが信頼を取り戻す流れも、驚きはない。
むしろ、単純過ぎたのに驚いた。
重要だと思うホークの手紙についても、マイケルが「見つけた」という事実だけで、内容については全く触れず。。。
「ホークと暮らす」と決めた過程が分かりづらい。
大事なことだとおもうのだが。


80年代を懐かしめるだけの映画。
リアル・スティールの方が面白い。