2012年 香港・中国
監督 ジョニー・トー
主演 スン・ホンレイ
ジョニー・トーが初めて中国で撮影した、麻薬組織と警察との激しい戦いを描いた映画。
爆発した工場から1台の車が飛び出してきた。
その車はまっすぐ走れず、右へ左へと蛇行しながら進んでいく。
運転手は白目をむき、口からは白い泡が吹き出ている。
街中に入ってきたその車は、蛇行しながらレストランの玄関に突っ込んだ。
運転手はテンミン。
命に別条はなく、病院に搬入される。
警察の麻薬取締班は、テンミンに目をつけ、彼を囮に麻薬巨大組織の内部へと入り込んでいく。
そして「香港7人衆」と呼ばれる黒幕にたどり着く。
「香港ノワールの巨匠」が中国で撮影。
ジョニー・トーらしい男臭さは溢れているが、光と影と風と雨を使った美しい銃撃戦シーンがない。
どの映画にも1シーンはあったのだが、激しい銃撃戦はラストのみ。
「絆 エグザイル」で受けた衝撃はない。
残念。
ただ、最後の銃撃戦は見応えあり。
過去最大級の死人が出たのではないか。
最後には1人しか残らない。
そして彼が残るのが意外。
ストーリーは、警察が囮に使って麻薬組織の裏にもぐっていくもの。
決して珍しいものではない。
唯一、囮となったテンミンの、組織に対する忠誠心が全くないのが珍しい。
囮捜査ものは、どちらにも義理と人情を感じて揺れ動く主人公が多いのに。
俳優陣は、テンミン以外はジョニー・トー作品ではあまり見ない人が多い。
しかし、最後の香港7人衆の中には、見た顔が何人かいて、思わずニヤリとしてしまった。
激しい銃撃戦が見られる、義理人情がない香港マフィア映画。
「絆 エグザイル」が見たくなった。