2011年 イギリス
監督 ラッセ・ハルストレム
主演 ユアン・マクレガー

「イエメンでサーモンフィッシングをする」ことを目的にしたプロジェクトの物語。

英国農業省で働く水産学者のジョーンズ博士は無類の釣り好き。
職場の机の中にも釣竿を忍ばせている。

ある日突然、投資コンサル会社のハリエットから「イエメンでサーモンフィッシングをしたい」というメールが届くが、博士は考える間も無く「実行不可能」と返信する。

しかし時はアフガン戦争真っ只中。
英国からもNATO軍として出兵している若者がいたため、英国政府は中東における英国のイメージアップを図ろうとしていた。

英国政府の広報官マクスウェルは、この投資会社のオファーを利用すべく、農業省にプロジェクト発足を指示。
ジョーンズ博士は嫌々ながらも、このプロジェクトを進めていくことになった。

題名だけだと、コメディーかと思うが、ラッセ・ハルストレム監督らしい、ゆる~い恋愛映画。
ストーリーの幹はサーモンフィッシングプロジェクトだが、その幹の周りをジョーンズ博士とハリエットの恋愛物語がグルグル周り、最後には1つになる。
さらには、若干宗教的な香りもする。

投資会社のアラブの大富豪シャイフ。
彼の存在がとても印象的。
力強い目力と説得力のあるセリフ。

「信じることが信仰の始まり」
その信じる対象が、神か仏かアラーか自分か……その違い。
それで対立が生まれもする。
自分が信じる対象を冒瀆・侵害されれば、誰だって抵抗する。
何故他人が信じている対象を冒瀆・侵害することを正しいと信じるのか?
自分には理解できない。
何故自分が信じている対象を他人に強要するのか?
自分には理解できない。
信じる対象の自分に対する影響だけを信じていれば良いのになぁ。

ちょっと話がそれたが、シャイフに対抗するグループの描き方が不親切。
何故対抗し、あのような行為をするのか?説明不足だと思う。

ユアンはオビ・ワンには見えないユーモアと真面目さが同居した演技だったし、エミリーは落ち着きと激しさの両方をきっちり表現していて、シャイフも含め、魅力的な3人だった。
こんな3人のプロジェクトなら入ってみたい。

ラッセ・ハルストレムらしい、ほんわか恋愛映画。

しかし、釣りのシーンは「リバー・ランズ・スルー・イット」の方が、圧倒的に美しい。