- なぜ勉強するのか?/鈴木 光司
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王子の教育について考える時間が増えてきた。
決して勉強をおしつけるようなことはしたくない。
自分で勉強のおもしろさを知り、
色々な方面に興味を抱き、
自らの意思で勉強する、
そんな子どもになって欲しいと願う。
親としてどうサポートするか、しっかりとした
スタンスがないと、うまくいくはずがないと思う。
そんなある日、新聞の書評を見て、これは!と思い
この本を手に取った。
私が漠然と思っていたこと、うまく表現できなかったこと、
が理路整然と述べられている!!!
読み終わった後、爽快感に包まれた。
私も、子どもに「なぜ勉強しないとダメなの?」と聞かれたときに、
きちんと分かりやすく理由を教えてあげる必要があると思う。
「意味が分からないまま机に向かっても成績は上がらないし、
結局のところ受験勉強は身につきません。」
「学校の勉強なんて社会に出ても何の役にも立たない」と言う
べきではないし、それは誤りだと思う。
「学校の勉強」をどうとらえるかにもよるけれど、
「学校で本当に学ぶべきこと、それは知識それ自体ではない。」
全く同感です。
「理解力・想像力・表現力を鍛える訓練を繰り返している」
これらの3つの力を身につければ、どのような事態に直面しても、
自分で考え、判断し、適切に行動することができるでしょう。
このように考えると学校の勉強は全くムダにできませんね。
また、英語教育に関する箇所などは、「そのとおり!」
と膝を打った。
<英会話について>
英語を話せるようにするために、早い時期から英会話を
やらせるという風潮が強いけれど、
日本人は英語を話せないのではなく、話さないのだと思う。
つまり、話すべき内容が乏しい、あるいは持っていないことに
原因がある。話したいこと、自分の思い等がたくさんあれば、
言葉なんてすぐにマスターできるはずだ。
なぜなら、英会話というものは、あくまでツールの一つに過ぎないの
だから。
<文法について>
「文法の勉強は必要ない。耳で覚えるべきだ。」ということで、
聞き流すだけで身につくという教材もあふれている。
だけど、文法というものはその言語にとっての骨格というもので、
それを学ぶことは不可欠だと思う。
基本ができずに応用ができるわけがないと思うのだが、
文法の勉強が楽しくないからか、軽視する風潮がある。
でも、「楽して」身につけられるものなどないと思う。
(「楽しく」マスターすることはできると思うけれど)
「本物の教養は、知識ではなく、知識を身につけるための
悪戦苦闘の中から得られます。そして、努力して身につけた
教養は、その人間が困難な状況に陥ったときに、解決策を
与えてくれます。」
「世界をよりよくする担い手は世界の若者たちです。
さまざまな問題が出てきても、よりよい方法を見つけて
克服する限り、過去よりも現在のほうが絶対によくなっていきます。」
「よりよい未来を開くためにしっかり勉強しろ」
すっきりする本でした。
オススメ!