キュン、キュンっと窓の外から音がする。

 

隣の家の室外機にゴミでも挟まっているのかと外をみたらウチの家の窓枠の僅か

 

3センチほどの隙間に、子雀が止まって鳴いていた。

 

『チュン、チュン・・・。』とずっと鳴き続けている。親鳥を呼んでいるのか?

 

”MCハマー”の如く(古れぇー)窓枠を右に左に、行ったり来たりしている。

 

時にウチの窓を突いて、どうしてよいかパニック状態だ。

 

可愛そうに。親鳥が迎えにこないかなあ。カラスに喰われたら大変だ。

 

この暑さで死んでしまったらどうしよう。

 

色々心配していると数年前の事を思い出した。

 

当時、玄関先にブルーベリーの小さな鉢を置いていて、季節に十数粒程成るのを

 

楽しみにしていた。

 

そこへある時、ムクドリの雛が止まっていた。気が付いたのは、もう夕方で

 

既に丸くなって、深く息を吸って吐いて、グーグー眠っていた。

 

珍しいなと 次の日写真を撮っていると、親鳥が迎えに来ていた。

 

私を見ると『ギャアー、ギャアー』と左右に身体を揺らして威嚇するので

 

急いで家に入った。

 

2,3分程待って外に出ると、2羽共もういなかった。

 

『良かった。』

 

間もなく、私たちは「ウチの子」に出会い 家族になった。

 

私は勝手に、あのムクドリは瑞兆だったと思っている。

 

スズメちゃんの声がしなくなった。まさか?ぐったりしてるのかと思って窓を見たら

 

もういなかった。

 

『良かった。』でも、あの時と同じように、チョット寂しい。

 

ただ単に鳥が一瞬来ただけの話なのだが、やはりこれも瑞兆なのではないかと

 

思ってしまう。

 

明日は夏至だ。大きく季節がかわっていく。