貴ノ岩への暴行に始まり、レスリング、日大アメフト、ボクシング、そして今度は女子体操界。
全て、権力に浴した者共に拠る所業の数々である。
相撲界は金になるから必要然とばかりにモンゴル勢のやりたい放題を協会はそのまま放置。
結果、モンゴル会はお互いの星の取り合いの忖度互助会となり、八百長で白鵬が歴代優勝記録突破を成し遂げていたという内幕がバレてしまった。
レスリングでは許可なく強化部長と袂を分かち、他のコーチの所へ移籍した選手に対する執拗な嫌がらせと徹底した排除主義。ある大学の長ですら国民栄誉賞受賞者である当該選手を「過去の人」と扱う不遜発言にまで及ぶ始末。
日大アメフト連覇のために相手チームの主要選手を故障させるよう指示した監督とコーチ。学長から将来の甘い約束を仄めかされてたのだろうが、結果加害選手の会見で全てが暴露され日大アメフトは今季試合出場不可となった。
ボクシングは実に根の深い案件だった。
審判まで山根氏に忖度していたという驚くべき事実が明るみとなったのである。即ち、試合の勝敗がダウン以外では会長の胸先三寸で決まっていたというまるで何処かの辺境の地での格闘試合を連想させられるかのような実に耳を疑う慣習が蔓延っていたのだ。
これが実際に日本国内で行われていたという事実を知って、全国民は目が点になったのではないだろうか。
そして今度の女子体操界での暴力事件報道である。
この問題の根源は90年代にまで遡る。
協会の私物化を図る某夫婦は、日本国中の才能ある選手を全てかっさらい、自分の体操クラブ内から代表を次々と送り出し、地方や他のコーチ専属の選手に長年冷や飯を食わしていたそうだ。
結果的には、有望選手独占状態だった彼らのクラブからも一人のメダリストも生まれなかったばかりか、オリンピック出場の枠さえ取ることが出来なかった時もあったのである。
男子はメダル・ラッシュで大盛況だが、何故今まで女子の方は銅すらとれない惨憺たる有様だったかといえば、ナンテこと無い、彼らが牛耳っていたからである。
遂に成績不振の責任を取らされ全権を奪われた時期もあったようだが、息子の団体金獲得でいつしか復権していたようである。
で、今回2度めの東京五輪を迎えるに当たって、彼らの野望は留まることろも知らぬレベルにまで達していたと推察される。
初の女子金を彼ら専属の選手に獲らせ、夫婦は有終の美を飾って引退し、息子を後釜に据え、女子体操界に塚◯院政を敷く腹づもりだったと見る。
それで今回、その汚れた悪魔の触手を宮川選手に伸ばしたというわけである。
努めて賢く、勇気もある宮川選手は毅然として彼らの業火を追い払うべく会見に臨んだ。
そして、きっぱりと彼らの企みを洗いざらい全てぶちまけたのである。
それに対し、彼らは「全てウソ」と言い放った。
18歳の勇気ある単独会見を「虚構」と決めつけたのである。
それだけでも彼らが如何に権力を傘に着て下のものを押さえつけていたか、想像するに余りある言動である。
それが炎上騒ぎとなり、流石に分が悪いと思ったのか、今度は謝罪と共に会見の内容は誤解だとする醜い弁明ときた。
「私なら速水コーチより100倍うまく教えられる」と言った記憶はないとさえ付け加えている。
全て録音してたのなら、リピート再生してみれば自分がそう言ったかどうか分かりそうなものだが?
8月末現在、一部録音内容がメディアに流れたが、あれは宮川選手が合宿を切り上げて帰りたい、と言った日の内容である。問題の日ではない。つまり、彼らにとって都合の良い部分のみを今回公表したというわけだ。
ま、いずれにしろ第三者委員会でどのような裁定が下されるのか全国民が注目するところだ。
彼ら夫婦を永久追放にするかどうかは別にしても、一日も早く速水コーチが復権されて宮川選手が気持ち良く練習を再開できる日が来ることを願ってやまない。