友人が勤める会社の手伝いであちこち出かけてた頃、館林でデスモセディチRRを目撃したり行田のバイパスで365BBとすれ違ったり、坂戸でポルシェ918スパイダーを目撃して驚いたりしてたわけなんですが。
しかしそれにしてもこれには本当に驚いた。 まさかうちからも近い隣町の店にモトマルタンがあったとは!

そのモトマルタン、ライムグリーンでエンヂンはたぶんカワサキZ1000J系というなんとも珍しい個体(いや、どこのエンヂンだろうがモトマルタンのフレームの時点でレアだってば)なんですがそれを見た瞬間、心はモトマルタンというかベラミマーチンを初めて知り衝撃を受けた17歳に還りました。(あの、この頃からイギリスのベラミ氏がこのモトマルタンのフレームを使ったコンプリート車をプロデュースするようになったので、フランス語読みの“マルタン”ではなく英語読みの“マーチン”になったと・・・普通知ってるか?)

いやしかし、今になってあらためて思いました。
時代とともにバイクが何馬力になろうと最高速が何キロになろうと無条件に人を畏怖させる、しかしそれとは裏腹に人を惹きつけてやまないモンスターならではのただずまいというものは、そんな時代の流れとは無関係にあるのだろうと。
その、私が17歳の冬に雑誌の記事でベラミマーチンを知った最初のバイク、CB1100Fのエンヂンを搭載したバンパイアとおそらく同一の個体に、それからちょうど干支が一回りした29の夏に偶然ガソリンスタンドで目撃することになったのだけど、今になってその興奮とも衝動とも何とも形容し難い感情が蘇ってしまってます。

兎に角、バイクってパワーやスピード、ラップタイムも大事だけど、こういう人をいつまでもいつまでも無条件に熱くさせる何かが一番大事なんじゃないかなあ・・・・なんて、モトマルタン、あるいはベラミマーチンに想いをはせながら考えてしまってますよ。