全てに感謝する。


これが大事なのかな。



青色ダイオードの中村教授。


ノーベル賞をとって有名だ。すばらしい業績だ。


ただこの人、あまり評判がよくない。


元の会社、日亜化学と、200億の訴訟をしたことで有名だ。


発明の対価が2万円だとかで、一方的に奴隷の扱いだったという印象が広まったが、


そうではない、かなり優遇された扱いだったとも聞く。





現実にどうかは知るよしもないが、

研究設備投資やら留学、自由な学会発表など。

中小企業としては、かなり破格の扱いだったろう。

また中村教授自身も、地方国立大修士の出身で、

中小企業でなければ活躍の場を得られたか疑問だ。



中村教授は、限られた中で、最善の選択をし、そこで最良の結果をだした。

日亜化学も、限られた企業体力の中で、最善の選択をし、ヒット商品を生み出した。

そして、ステータスアップした中村教授を遇するポジションが日亜になかったので、

中村教授は、日亜での実績を元に、海外に転職し、ステップアップをした。



私は、そういうことだと認識している。



これで終われば、中村教授は、文句なく、地方国立大卒の星だったろうし、

日亜も、中村教授を生み出した企業として、鼻が高かったろう。

転職も、ステップアップの場が社内になかっただけで、

気持ちよく送り送られてればよかったろう。




そういう、Win-Winの関係で終わればよかったのに。

200億円訴訟と、それに関する罵倒が、すべてを台無しにしてしまった。



私は、中村教授のせっかくのすばらしい業績が、この元会社との訴訟の件で

水をさされているのが、少し惜しいなと感じる。




私は、中村教授の名前を口に出すさえ恥ずかしい非才の身で、教授に対して物申す気はないが。

この点だけは、反面教師にせねばと思った。

会社から一時期、冷遇されたと。今も多少、人間関係がぎくしゃくしてますよと。



しかし、技術士や高度区分を取得できたのは、会社での経歴あってのことだし、

それあればこそ、技術者としてさらに高みを目指そうという気にもなっている。

また、今は、特に掣肘を受けているわけでもない。

であれば、会社から冷遇されたとか、そういうことをあまり考えるべきではないな。

そう思う。




中年だが。それでもまだ、かなりの時間を現役で戦える。

それも、技術士として活動ができる。

これを感謝して、生きていくべきだ。



そして、今までにできなかったことを行い、

今度こそ、会社とWin-Winの関係を築くべきだ。

いや、会社がそれを望めばだ。望まんなら、特に何もしないが。




そしていつか、この会社を去ることができるなら、

その時は、感謝の念をもって、新世界に出たい。



とりあえず、今は、学位と、現行業務に専念しよう。


がんばるぞ。