ある人が、問いかけてきた。

技術士取得は、会社から圧力がかかるのですか、と。



うーん。

それは、会社と人によるのじゃないかなあ。



私の場合は、ちょっと特殊だったと思う。

一般的には、資格取得を過度に褒めることもないだろうが、

それを咎めることもないだろう。



私の場合は、会社がシステムをやらせたいAという技術者がいて、
彼の気に入らない技術者(私ね)を、使いたくなかったという事情がまずある。
まあ共存できればよかったが、Aに実力がなさすぎた。
一緒にやれば、勝手にAの方がノイローゼになっちまうわけだ。
進捗会議にすら出てこなくなったAを見て、組織は私を切ると決めたわけだ。


わざわざメーカーから私を引き抜いたのに使わない。
人事も他部署もそれは不思議に思う。
だからその理由がいるわけで、それは、

・私が性格が悪い(まあ否定はできん)

・私の能力が著しく劣っている


大体、この2点に集約して、社内周知を徹底されたわけだ。

従って、Aより私の方が技術的に上であると。
それを証明する行為は組織の和を乱すとして潰す。

いつしか、それが組織の正義となったのだな。

だから正常な業務命令が下っても、その担当者が私であったなら、
業務そのものを妨害するという、そんな流れまでできていたと。

まあ普通だったら、それで社内的にはエンドなのだが、
技術的な妨害は、少なくとも今の会社のレベルなら無効だし、

私も当時は状況を読めなかった。
憤慨して、きちんと名誉回復させようと頑張ったところはある。

大体の資格を総なめし、社内的にはもう皆わかった今に至っても、
基本的な構図はまったく変わらないので、無駄な頑張りだったと苦笑しているが。
要するに、私を誤解してたわけでもなんでもなく、
辞めるか、降参して事務員になることを会社は望んでいたわけだ。
中年になった今では、それがよくわかる。(苦笑)


ま、そういうことで、私が資格を取る、社外で勉強する。
どころか、普通に業務を遂行することですら、妨害と叱責の対象になってた事情がある。
まあそれでも遂行して、技術士の業務経歴に入れたけどね。

そういう事情がベースにあったので、
私の場合は、技術士取得に会社から圧力があった、というか
当然圧力があるだろうと想定して、
受験を知らせたのは公印をもらうための一人だけにした。
実際に圧力があったのは、合格後だ。想定内だった。


技術士取得を知った上司が

「技術士を技術者として扱わねばならん法的根拠があるのか」

なんて技術士会に問い合わせた時は、苦笑するしかなかったが。

「お前を技術者として扱う法的根拠などない」

そう言ったときの、上司の顔はさわやかだった。
よほど、私を使うなと上から言われてたのかもしれん。
この人はこの人で、社内的な圧力をかけられてたのかもしれんと。
なんだか、気の毒な気もしたものだ。(苦笑)



ここまで追い詰められる人も少なかろうし、

ここまで追い詰められて、まだ会社で仕事が可能な人も少なかろう。

つまり私はレアケースであって、ほとんどの人には参考になるまい。




まあ、長々書いたが。

ふつーの人は、技術士とるからといって、会社から圧力はかからんのじゃないかな。

そこは心配しなくていいと思う。