情報処理学会に所属している。

考えてみればもう長い。

メーカーに勤めていたころ、先輩が学会員であって、そのとき、この学会の存在を知った。

10歳年上の先輩は、だが、

ほとんど何も活用していなかったようであったし、

会費は完全に、「お布施」だった。

自分は、こういう学会に所属していますよ。そういうアピールだったのかな。

と、ちょっと思っている。



そういう程度の認識だったから、

メーカー勤めの間は、だから私は、学会に属しては居なかった。

転職後、いろいろあって、素人の基地外であると、社内でそういう扱いとなったとき。

当時何を思ったかもう忘れたが、先輩が入っていた、その学会に入会した。

おそらく、自分は素人ではないという、そんな意地みたいな動機だったように思う。

会費を払い続けることで、自分のプライドを守っていたのだ。

こう書くと変だが、まあ、同じ体験をせねばわからないと思う。



感覚的には、ということは、現実的には、といってもいいが、

社内のほぼ全てを敵として、それでも技術者として正攻法で意地を張り通す。

それを貫くには、バカみたいかもしれないが、何か精神的なお守りが要ったのだ。

私も、当時はまだまだ、精神的にひ弱だったということだ。





もっとも、メーカー時代の先輩と違い、

学会員であることを、当時の会社にアピールすることはしなかった。

こしゃくな。と、余計に迫害されることは目に見えていたからだ。

かくれキリシタンが、魔境にイエス像を隠していたようなもんだろうか。

学会に入っていることは、私のお守りであり、会費はお布施だったのだ。

学会活動は、なーんにもやっていない。

お布施とは言いえて妙だ。



そういえば、とあるITコンサルタントの方が、

情報処理学会へのお布施がばからしいので、退会すると、数年前に書いていらしたのを思い出す。

だからどうというわけでもないが。





そして今。

大学院に入って先行研究を調査している今になって、

ようやく、学会が本当に役に立つようになった。

いや、これは便利だわ。

なるほど、情報処理学会というのは、こういう風に使うのね。

初めて知ったわ。(苦笑)



知らない人のために。

DLIB会員は、便利だと思う。

このオプションは、つけていて損はない。

いや、研究しているなら、ということだ。