他愛も無い話をしながら歩くと、思っていたよりも早く学校についていた。
中に入ると、shibaさんとは学部が違うので、すぐにお別れとなった。
話してみると中々気さくな人で、初対面のような気まずさはどこにも無かった。
・・・、後はいつも通りだな。
―――――――――――――――――――
昼、お腹をすかして食堂に行くと、今日はいつもより人が多く、混みまくっていた。
どうしようか迷っている間に人ごみに流され、結局券売機の列に並んでしまっていた。
ふぅ、とため息をつきながら少々の時間待っていると、人ごみの向こう側に目がいった。
人ごみの向こう、そこにいる一人の女性に目がいった。
身長は高くなくむしろ低い、なのに普段の態度の大きさがその女性の雰囲気となってあたりに撒き散らしている。
思うことはひとつ、なぜか、『会ったことがある』と。
shibaさんの時みたいに話しかけてみようとは思ったけども、今はそれよりお腹が減っている。
それに、やはり違ったらかなり無礼で、軟派野郎と思われるのも癪だ。
取りあえず何を買おうかだけ決めておこう。
たまには・・・、麺類でいいかな、誰かと違って猫舌じゃないし。
・・・誰だろう。
適当に肉うどんでいいや。
―――――――――――――――――――
shibaさんに会ってから数日、大学構内で時折視界の端々に彼女の姿がされていた。
視界の端に映る彼女は友人と話していて、笑い合ってたりしていた。
しかし、俺の目にはなぜか、とても退屈そうに見えた。
そしてこの前食堂で見かけた背の小さな女性も同じように。
どこか物足りていないように見えた。
・・・、気のせいかもしれないな。
そんなある日、昼時に大学構内で、shibaさんから急に話しかけられた。
「どうしたですか?急に」
食堂の机につき、先ほど頼んだきつねうどんが来るのを待ちつつ、ともかくそう聞いた。
「いやぁ・・・、ちょっとね、それと敬語やめてくれよ、同い年だし」
と、ひとまずそんな事を言われた。
「はぁ、んで、何の用?」
ため口に切り替え再度質問。
「えっとねぇ、この前みたいな感覚、ほら私たちって、初対面じゃないような感覚、って感じだっただろ?
そんな感覚があった人をこの前この大学で何人か見かけてね」
「あ、それなら俺もあったよ、この食堂で」
「ほぅ、やっぱりね・・・。
それでさ、探して声をかけてみないか?そしたら私たちみたいに『あぁ確かに』ってなるかもしれないし」
そうなってどうするんだ、とは思ったけど、退屈な日常なので、こんなことがあったほうが面白いかなとは思う。
「よし、じゃあやってみよう、所で、なんかあてとかあんの?」
どこにいるのかわからなかったら探しようが無いしな。
「うーん、残念ながら・・・、あ、あれ、あの人」
shibaさんはそう言って指をさすと、その先には一人の女性がいた。
その女性は、何かの定食のトレーを持って辺りをきょろきょろしていた。
あぁ、見たことがあるさ、あの背の小さな、態度でかそうな印象のある人。
「よし、多分彼女は空いてる席を探しているだろうから、ちょっと呼んでくる」
shibaさんは椅子から立ち上がり、真っ直ぐに女性の元へ行くと、二三言声をかけ、俺のいる机の方に目をやった。
女性は最初、怪訝な表情をしていたが、ほかに座る場所が無いのを見ると、素直にそれに答えた。
「はぁ、どうもすいません」
その女性から発せられた声は、思っていたより控えめの口調だった。
「ところであなた、私たちの顔を見て、何か思うところがある?」
shibaさん、いきなりだな、直球過ぎるだろ。
「・・・、ん、ああー、なんだろう」
この女性のこの反応、おそらくビンゴだろう。
「そうだな、今のあなたの思っていることを簡潔に言わせてもらうと、
『どこかで会ったことがある』じゃない?」
shibaさんのその言葉に、女性は、あぁ!、と声を上げ、
「そうそうそれよそれ、・・・、ってどういうことなのよ。
どうして私の思っていたことがわかるの、エスパーかなにか?
それとも神のお導き?」
と言った。
この人中々ややこしいな・・・。
一先ずはそのことを伝えようかな・・・。
―――――――――――――――――――
女性は首をかしげながらもわかってくれたみたいで、俺たちに協力してくれるらしい。
名前は――――――――TERUと言った。
中に入ると、shibaさんとは学部が違うので、すぐにお別れとなった。
話してみると中々気さくな人で、初対面のような気まずさはどこにも無かった。
・・・、後はいつも通りだな。
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昼、お腹をすかして食堂に行くと、今日はいつもより人が多く、混みまくっていた。
どうしようか迷っている間に人ごみに流され、結局券売機の列に並んでしまっていた。
ふぅ、とため息をつきながら少々の時間待っていると、人ごみの向こう側に目がいった。
人ごみの向こう、そこにいる一人の女性に目がいった。
身長は高くなくむしろ低い、なのに普段の態度の大きさがその女性の雰囲気となってあたりに撒き散らしている。
思うことはひとつ、なぜか、『会ったことがある』と。
shibaさんの時みたいに話しかけてみようとは思ったけども、今はそれよりお腹が減っている。
それに、やはり違ったらかなり無礼で、軟派野郎と思われるのも癪だ。
取りあえず何を買おうかだけ決めておこう。
たまには・・・、麺類でいいかな、誰かと違って猫舌じゃないし。
・・・誰だろう。
適当に肉うどんでいいや。
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shibaさんに会ってから数日、大学構内で時折視界の端々に彼女の姿がされていた。
視界の端に映る彼女は友人と話していて、笑い合ってたりしていた。
しかし、俺の目にはなぜか、とても退屈そうに見えた。
そしてこの前食堂で見かけた背の小さな女性も同じように。
どこか物足りていないように見えた。
・・・、気のせいかもしれないな。
そんなある日、昼時に大学構内で、shibaさんから急に話しかけられた。
「どうしたですか?急に」
食堂の机につき、先ほど頼んだきつねうどんが来るのを待ちつつ、ともかくそう聞いた。
「いやぁ・・・、ちょっとね、それと敬語やめてくれよ、同い年だし」
と、ひとまずそんな事を言われた。
「はぁ、んで、何の用?」
ため口に切り替え再度質問。
「えっとねぇ、この前みたいな感覚、ほら私たちって、初対面じゃないような感覚、って感じだっただろ?
そんな感覚があった人をこの前この大学で何人か見かけてね」
「あ、それなら俺もあったよ、この食堂で」
「ほぅ、やっぱりね・・・。
それでさ、探して声をかけてみないか?そしたら私たちみたいに『あぁ確かに』ってなるかもしれないし」
そうなってどうするんだ、とは思ったけど、退屈な日常なので、こんなことがあったほうが面白いかなとは思う。
「よし、じゃあやってみよう、所で、なんかあてとかあんの?」
どこにいるのかわからなかったら探しようが無いしな。
「うーん、残念ながら・・・、あ、あれ、あの人」
shibaさんはそう言って指をさすと、その先には一人の女性がいた。
その女性は、何かの定食のトレーを持って辺りをきょろきょろしていた。
あぁ、見たことがあるさ、あの背の小さな、態度でかそうな印象のある人。
「よし、多分彼女は空いてる席を探しているだろうから、ちょっと呼んでくる」
shibaさんは椅子から立ち上がり、真っ直ぐに女性の元へ行くと、二三言声をかけ、俺のいる机の方に目をやった。
女性は最初、怪訝な表情をしていたが、ほかに座る場所が無いのを見ると、素直にそれに答えた。
「はぁ、どうもすいません」
その女性から発せられた声は、思っていたより控えめの口調だった。
「ところであなた、私たちの顔を見て、何か思うところがある?」
shibaさん、いきなりだな、直球過ぎるだろ。
「・・・、ん、ああー、なんだろう」
この女性のこの反応、おそらくビンゴだろう。
「そうだな、今のあなたの思っていることを簡潔に言わせてもらうと、
『どこかで会ったことがある』じゃない?」
shibaさんのその言葉に、女性は、あぁ!、と声を上げ、
「そうそうそれよそれ、・・・、ってどういうことなのよ。
どうして私の思っていたことがわかるの、エスパーかなにか?
それとも神のお導き?」
と言った。
この人中々ややこしいな・・・。
一先ずはそのことを伝えようかな・・・。
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女性は首をかしげながらもわかってくれたみたいで、俺たちに協力してくれるらしい。
名前は――――――――TERUと言った。